横綱白鵬の内弟子として、初場所で初土俵を踏む石浦将勝(22)=宮城野=が29日、ハリウッドの人気映画「Xメン」シリーズの最新作出演を断って入門していたことを明かした。
石浦は3月に日大を卒業後、語学留学のため5月から8月までオーストラリアのアデレードに滞在。そのとき、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの敵役日本人のオーディションに参加。「格闘技をやっていたからだと思いますが、一発で合格しました。衣装も決まっていて、撮影も11月と言われていましたし、せりふもありました」とハリウッドデビューが決定していた。
だが、相撲のオーストラリア選手権の無差別級で優勝を飾ったことで心境に変化。「人生は1回だから相撲にかけたい」と角界入りを決意。せっかく射止めたデビューに断りを入れた。日大相撲部時代は、同級生の大喜鵬らと活躍。26日に行われた新弟子検査では173センチ、96キロながら、筋骨隆々の肉体を披露した。白鵬も「思ったより体が柔らかいし、相撲センスは抜群。あとは体を大きくするだけ」と期待する逸材だ。
映画に出演していれば鋼の肉体と鋭い爪を持つウルヴァリンに「やられていました」という石浦だが、角界では、やられ役ではなく主役を張る。 (岸本隆)
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