井浦新さんインタビュー

『NHK松山放送局「春のふれあい広場」3/17(土)開催 大河ドラマ「平清盛」スペシャル・トークショー』より

前回に引き続き、松山放送局で行われた春の会館公開イベントでの井浦新さんと磯智明チーフ・プロデューサー(CP)のトークショーの内容を御紹介します。 このホームページでもすでにご紹介しましたが、井浦さんは「平清盛」の前に、磯CPが制作した複数のドラマに出演しています。参考
トークショーでは、当時の思い出やエピソードも語られました。

NHKスペシャル「最後の戦犯」について

磯CP:新さんと初めて仕事をするきっかけになったドラマですが、この作品は「ギャラクシー賞・奨励賞」を受賞し、評価を頂いたドラマでした。

井浦:僕もNHKで初めてお仕事した思い出に残る作品です。 実際にあった話を再構築して作ったドラマだったので、この作品の収録前、(関係者の)お墓参りから始めた記憶があります。

磯CP:御遺族のお話を伺ったりもしましたね?新さんはとにかく真面目な方なので、役を演じる時は自分でやれる限り全部(調べて)準備していらっしゃるんですよ。衣装の着こなしとか当時の髪型とか、細かい所も。

井浦:(少し照れながら)美術さんとか専門の方と相談しながら演じました。それから、撮影自体が旅をしているようでした。様々な所へ行きましたね。

磯CP:そうですね。戦後(太平洋戦争)当時を思わせる古い街並みが残る場所はなかなかないので、(ドラマは)愛知県が舞台でしたが、滋賀県とか関西の方まで行って撮影しました。

「リミット‐刑事の現場2-」について

磯CP:森山未来君と武田鉄矢さんの2人の刑事が、毎回事件を解決していくお話です。

新さんは最終5回目の犯人役で登場するんですが、過去にいじめや家庭での虐待などの体験から傷を抱えるという複雑な役柄でした。難しい役でしたが、見事に演じてくれました。

忘れられないのが森山君と電話をするシーンですね。新さん演じる犯人は知能犯で、森山君の恋人を誘拐し返還を条件にいろいろ挑戦状を突きつけてくるんです。

電話のシーンというのは、大体初めに相手の声を別の場所で録音しておいて、それを再生しながら撮影します。

ところが新さんは真面目なので、「録音じゃいけない」と言うのです。(会場から驚きの声が湧き、ざわめく)森山君がいる撮影現場に新さんが来て、映らないように椅子の影に隠れて、毛布をかぶりながら必死に電話の声をやってましたね。(会場、爆笑)

井浦::見られていたんですね(笑)

磯CP:そうそう(笑)・・・・。会話はとてもシリアスで、「何時までに金持って来ないと命はないぞ」みたいな話をしているんだけど、犯人役の新さんが毛布かぶって近くでしゃべってるという面白い光景でしたね。番組をご覧になる機会があったら、それを想像して見てください。

満足できる作品作りのために、それぞれの立場で努力されているお話が聞けたのは貴重でした。 会場のお客さんも真剣に聞き入り、時に笑ったり拍手を送ったりとトークショーを満喫していました。 次回は「平清盛」ファンのための質問コーナーがありましたのでご紹介したいと思います。

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