未来、小沢氏支配に=嘉田氏は「使い捨て」に

 日本未来の党の党内対立は27日、旧国民の生活が第一の小沢一郎氏らが事実上、党の実権掌握する形で片が付いた。衆院選前に「小沢氏を使いこなす」と公言していた嘉田由紀子代表(滋賀県知事)は、結党から1カ月足らずで使い捨てにされた格好だ。
 小沢氏は未来の分党に際し、党名変更の形式にこだわった。政党交付金は、国政選挙での得票数と所属議員数に応じて支給される。新党を結成した場合には、支給額は議員数分だけにとどまり、来夏の参院選に向けて「台所」事情が苦しくなるためだ。
 対する嘉田氏は、社民党から参加した阿部知子衆院議員を党員として「未来」の名を付けた政治団体を結成するとみられるが、衆院選を戦った未来とは無関係になる。
 嘉田氏は27日夜、大阪市内で記者団に「(衆院選で)なぜ票がいただけなかったかを分析し、仲間を地道に広げていきたい」と述べ、参院選で再起を期す考えを強調した。だが、指導者としての力量に疑問符が付いた上に、知事と党首の兼務をめぐる滋賀県議会との対立もあり、党勢拡大は難しそうだ。(2012/12/27-22:18)

時事ドットコム
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