大津・中2自殺:同級生2人、暴行容疑で書類送検 1人児相送致
毎日新聞 2012年12月28日 東京朝刊
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、滋賀県警は27日、男子生徒のいじめに関わったとして、当時14歳の同級生2人(いずれも15歳)を暴行、器物損壊、窃盗の疑いで大津地検に書類送検した。刑事罰に問われない当時13歳の同級生(15)も児童相談所に送致した。県警は個別の内容を明らかにしていないが、計13件のいじめ行為を立件した。県警によると、同級生は一部を否認しており、今後、家裁に送致される見通し。
「男子生徒が自殺の練習をさせられていた」という強要容疑などは、事実が確認できないとして立件しなかった。自殺といじめの因果関係については「結論を出していない」とした。送検容疑は、昨年9月29日の体育祭で男子生徒の手足を縛ったり、昨年10月5日に校内のトイレで殴ったことなどとされる。
また、学校が実施したアンケートの回答にあった「自殺の練習」については、一部の生徒が「男子生徒が校舎の窓から落ちる練習をさせられていた」などと証言していた。県警は強要の疑いで調べたが、違法行為を確認できなかったという。
県警によると、男子生徒の父親が今年7月、45件の「いじめ行為」があったとして、暴行、器物損壊、強要、恐喝、脅迫、窃盗の六つの容疑で同級生3人を県警に告訴した。県警は計27件に整理・統合して捜査し、このうち13件を違法行為の疑いが強いと判断した。【村山豪、石川勝義】