トップページ国際ニュース一覧仏 富裕層大幅増税取り消す決定
ニュース詳細

仏 富裕層大幅増税取り消す決定
12月30日 4時51分

仏 富裕層大幅増税取り消す決定
K10045289211_1212300514_1212300516.mp4

フランスのオランド大統領が打ち出し、議論を呼んでいる、富裕層に対する大幅な増税について、フランスの憲法評議会は、公平さを欠くとして取り消す決定を下しました。

この増税は、富裕層の年収のうち、100万ユーロ(日本円にしておよそ1億1000万円)を超える所得に対して75%の高い税率を課すもので、オランド大統領がことし5月の大統領選挙の際に公約として打ち出していました。
政府はこの課税による税収を見込んだ来年の予算案を編成し、今月、可決されましたが、野党側は、不公平な税制だとしてフランスの憲法裁判所にあたる憲法評議会に審理するよう求めていました。
これについて、憲法評議会は29日、「公平性を欠いており、一部に過剰な負担を強いることになる」として、取り消す決定を下しました。
今回の決定により政府は予算の見直しを迫られることになりますが、エロー首相は声明を発表し、「決定は予算全体を問題視しているわけではない」として、別の課税方法を導入する考えを示しました。
富裕層に対する大幅な増税を巡っては、これに反発して、負担がより少ない隣国のベルギーへ移住する高額所得者が相次ぐ一方、一般国民の間からは税金逃れだと批判が強まるなど、フランス国内で議論を呼んでいました。

[関連ニュース]
このページの先頭へ