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【政治】

脱原発政党 再編の風 未来分党発表 みどり政党化

記者会見後、握手する日本未来の党の嘉田由紀子代表(左)と小沢一郎氏=28日午後、大津市で

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 滋賀県の嘉田由紀子知事と小沢一郎元民主党代表は二十八日、大津市内で記者会見し、日本未来の党を事実上、分党すると正式に発表した。分党の手続きは二十七日に既に終えている。脱原発を掲げた未来の党は結党から一カ月で分裂した。一方、参院議員四人でつくる会派「みどりの風」は二十八日、国会議員二人を新たに加え、政党の届け出をした。みどりの風は衆院選前に所属議員が未来の党に移ったことで政党要件を失っていたが、来年の参院選に向けて態勢を再整備した。

 みどりの風の谷岡郁子共同代表は同日「野党共闘が必要なのは間違いない。各党の接着剤にもなりうる」と記者団に語った。みどりの風は、参院議員の谷岡、行田邦子、舟山康江、亀井亜紀子の四氏が所属していたが、未来を離党した亀井静香衆院議員と、新党大地の平山誠参院議員が加入。政党要件の五人を満たした。

 脱原発に向けて野党勢力結集の軸となるのは「脱原発基本法案」。法案は「二〇二五年までのできる限り早い時期に、脱原発を実現させなければならない」と明記。市民団体「脱原発法制定全国ネットワーク」が呼び掛け、賛同した議員有志が九月に法案を提出したが、衆院解散で廃案になった。

 法案には民主、社民、みんな、旧国民の生活が第一など超党派の百人余の衆参議員が賛同人に名を連ねた。しかし衆院選を経て賛同者は激減。参院選で脱原発を争点化するため、参院主導で法案の再提出を働き掛ける。

 原発政策では、みんなの党の渡辺喜美代表も「原発ゼロを目指す勢力と、原発続行勢力との対立軸は明快で、大きな争点の一つ」と指摘する。

 未来の党は、所属国会議員が阿部知子衆院議員だけで政治団体となるが嘉田氏は「卒原発の実現を目的に、志を同じくする人々と連携したい」と強調。また未来の党と分党して生活の党を立ち上げた小沢氏も「原発問題などで同じ方向を目指して頑張ることに変わりはない」としている。今後、これら勢力が大同団結していけるかどうかが、参院選に向けての焦点となる。

 

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