「日本軍『慰安婦』問題に関するアンケート」の結果について
当会では、12月16日に投開票が行われた第46回衆議院議員総選挙において、「日本軍『慰安婦』問題に関するアンケート」を神奈川第14区、同16区の小選挙区立候補者に対して実施しました。投票先を判断する材料の一つとして、候補者の「慰安婦」問題に関する考えを聞くことを目的としたアンケートです。
アンケートは郵送で行い、アンケート用紙1枚、趣旨説明文1枚、返信用封筒(切手添付済み)1枚を同封し、松本雅威氏のみ12月8日、松本氏以外は11月26日に発送しました。回答結果は残念ながら、14区・猪股ゆり氏と16区・池田博英氏(共に日本共産党)からの2通のみでした。アンケート発送後の回答を促す行動を行わなかったことが原因の一つであります。アンケート行動は国政選挙の立候補者に対して、「慰安婦」問題が未解決であること、地元有権者の中に「慰安婦」問題に取組む人々がいることを認識させる役割があると考えます。今回の結果を反省し、今後の活動に繋げていきたいと思います。
以下、アンケートの内容と回答結果を掲載します。なお、アンケート作成にあたり、「早よつくろう!『慰安婦』問題解決法・ネットふくおか」、「戦後責任を問う・関釜裁判を支援する会」、「『慰安婦』問題と取り組む九州キリスト者の会」、「全国同時企画・福岡実行委員会」、「政治を暮らしにつなぐ会」の5団体が共同で行った第45回衆議院議員総選挙立候補予定者対象の「日本軍『慰安婦』問題に関するアンケート」を参考にさせて頂きました。有難うございました。
◎ アンケート内容と回答結果
以下、該当する答えに○をお付け下さい。質問毎に回答の理由やご意見がありましたら、空きスペースや裏面にお書き下さい。
① 日本軍「慰安婦」問題に関して、日本政府の責任についてどのようにお考えですか?
a.日本政府は法的責任を有する。(猪股氏、池田氏)
b.日本政府に法的責任は無いが、道義的責任を有する。
c.日本政府に法的責任も道義的責任も無い。
d.分からない。
e.その他
② 日本軍「慰安婦」問題の解決についてどのようにお考えですか。
a.日本政府に責任は無い為、何もする必要は無い。
b.日本政府に責任はあるものの、サンフランシスコ平和条約や二国間条約、「女性のためのアジア平和国民基金」で解決済み。
c.被害者の救済と和解が成立していないので、新たな解決策が必要。
d.政府が責任をもって、謝罪と賠償を行うことが必要。(猪股氏、池田氏)
e.分からない。
f.その他
③ 1993年8月に河野洋平官房長官によって発表された、いわゆる「河野談話」についてどのようにお考えですか。
a.継承すべきである。(猪股氏、池田氏)
b.継承すべきでない。
c.分からない。
d.その他
④ 日本軍「慰安婦」問題をどのように認識しておられますか(複数回答可)。
a.民間業者による商行為であり、軍によって強制されたものでは無かった。
b.「慰安婦」制度ならびに「慰安所」は兵士の強姦防止、性病管理、情報統制に必要でありやむを得なかった。
c.「慰安婦」制度は、被害者女性の自由を剥奪し性行為を強要した、重大な人権侵害である。(猪股氏、池田氏)
d.その他
⑤ 中学校歴史教科書に「慰安婦」問題を記述したほうがよいとお考えですか。
a.記述するべきである。(猪股氏、池田氏)
b.記述するべきでない。
c.分からない。
d.その他
⑥ 「慰安婦」問題に関する、ご意見やご提案等がございましたら、お書き下さい。
(猪股氏)
私は19歳の時に初めて韓国へ行って、ナヌムの家や、独立記念館などにも行って学習してきました。直接ハルモニたちから話を聞いて、悲しくなりました。日本も原爆の被害にあって被害者だと思っていたけど、こんなヒドイことをしてきたのかと。日韓の未来を創っていくためにも、力を尽くしていきたいと思います。
(池田氏)
「慰安婦」問題の解決をはかるため奮闘します。
「慰安婦」問題は、日本政府がおこした侵略戦争のさなか、当時植民地にしていた台湾、朝鮮、さらには軍事侵略していた中国などで、女性たちを強制的に集め、性行為を強要した非人道的な行為で、当時の国際法規から見ても違法行為です。
1993年、河野官房長官談話では、政府は事実を認め謝罪しましたが、国による賠償は行われず、未解決のまま残されています。被害女性に対する公的な謝罪や国による賠償を求める声は、国連やILOなどの国際機関はもとより、海外の議会からも求められています。
政府に「慰安婦」問題の真の解決と国による謝罪・賠償、教科書への記載を行うよう求めていきます。国会の責任として、これを促す「戦時性的強制被害者問題の解決促進に関する法律」の成立のために力を尽くします。
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