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政治
「現状では中国に対応不能」 森本前防衛相インタビュー 海保・自衛隊の資源不足に強い危機感
政権交代に伴い退任した森本敏前防衛相は28日までに産経新聞のインタビューに応じ、中国による沖縄県・尖閣諸島周辺での挑発活動を念頭に「現在、海上保安庁と自衛隊が持っている資源では、これからさらに近寄ってくる中国に十分、効率的に対応できない可能性がある」と述べ、自衛隊や海保の人員や装備を強化しない限り、中国に対応できない事態が起こりうるとの危機感を示した。
森本氏は詳細を明らかにできないとしつつも、中国側が日本の対応能力を探るための活動を段階的に行っていることを示唆した。
13日にあった中国国家海洋局所属プロペラ機による尖閣諸島上空での領空侵犯では、自衛隊の地上レーダーが事前に接近を探知できなかった。このため空自は空中警戒管制機AWACSや早期警戒機E2Cによる空からの警戒を強化。22日~26日にかけて領空に接近した中国機は事前に捕捉し、戦闘機が緊急発進して対応した。
森本氏はこうした事案などを念頭に「現有のAWACSやE2Cを展開させる態勢だけでは十分でない」と述べ、尖閣上空を含め、日本の領域警備態勢を全般的に見直す必要があると説明した。そのうえで「中国はどんどん近寄り、日本の対応が政権交代でどう変わるのかを見ようとしている」との分析を明かした。
(次ページ)「ケタが違う」日本が中国に後れを取る可能性に懸念
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