河野洋平氏「9条と核廃絶の初志忘れずに」

平和憲法改正の兆しに再び警告

 河野洋平・元衆議院議長は24日、毎日新聞に寄せた記事で「憲法9条と核兵器廃絶の初志忘れずに」と主張した。「日本維新の会」の石原慎太郎代表が唱える核武装論や、自民党の安倍総裁が唱える平和憲法改正論を念頭に置いたものだ。河野元衆院議長は、従軍慰安婦の強制動員を認めて謝罪した「河野談話」の発表を主導した良心的政治家の一人。

 河野元議長は「わが国には核攻撃の惨禍に見舞われた経験を世界の人々に知らせる歴史的使命があり、核兵器廃絶を先頭に立って訴えるという初志を忘れるべきではないと考える」「国際社会における『発言力』は、核兵器の保持によってのみ生まれてくるものではない。歴史に対する洞察を持ち、弱い立場の国々の側に立ち、ビジョンを示すソフトパワーを軽視してはならない。憲法で『戦争放棄』を明確にしていることは、わが国のソフトパワーの重要な源の一つだ」と記した。

 さらに河野元議長は「次の首相には、(周辺国との)対立をあおらず、憲法9条を指針として、長期的にアジアをより少ない軍備で平和で安定した地域に向かわせる知恵が求められている」とも記した。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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