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[戦車砲]
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戦車砲は、第一次世界大戦の戦車が単なる歩兵の支援兵器と位置付けられていたが、大戦末期に戦車
同士の遭遇戦が行われると対戦車戦闘に重点が置かれる様になり、第二次世界大戦では戦車砲の大口
径化に拍車がかかる。
口径は、大きいほうが当然威力が有り同じ口径ならば長砲身の方が砲弾に伝わる発射ガスのエネルギー
が大きくなり高初速を得られる。 現用の第3世代MBT(主力戦車)では、44口径(砲身長)120mm(砲
直径)の滑腔砲を西側諸国は採用し旧ソ連では125mm(砲直径)を採用している。
現在では、44口径
から55口径の長砲身に換装し、初速は1700km/hオーバーを達成している。この様に戦車砲は大口径
・長砲身化の一途をたどっているが、砲身の耐久性を考慮するとおのずと限界がある。
また、砲弾の自動装填装置を採用していないMBTでは人力での装填は120mm砲弾が限界とされている
為、これ以上の大型化は自動装填装置の開発がカギとなり更なる技術開発が必要となっている。
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[戦車砲(施旋砲と滑腔砲)]
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第一次世界大戦に最初の戦車が登場して以来、長らく戦車の主砲は、ライフリングが刻まれたライフル砲
(施旋砲)が主流だった。 しかし第二次世界大戦後に開発された第2世代MBT以降の第3世代MBTで
はライフリングが刻まれていない滑腔砲が採用されている。 これは戦車砲弾の主流を占めるAPFSDS弾
とHEAT弾を撃ち出す為に採用しており、最大の目的は砲弾を回転させない為である。
APFSDS弾のダーツ状の弾頭本体は回転するとスピン運動を起こしてしまい弾道が安定しないばかりか
途中で失速してしまう。 HEAT弾の成形炸薬は、回転させると遠心力が発生してしまいモンロー・ノイマン
効果が一点に集中せず拡散してしまう為ジェット噴流が形成されず装甲を貫徹出来ない。また砲身と砲弾
の抵抗が少ない為運動エネルギー弾には有利で、砲身の寿命もライフル砲より長い特長がある。
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[現代戦車の戦車砲弾]
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対戦車戦闘用の砲弾は、運動エネルギー(Kinetic Energy)を利用したAPFSDS弾と化学エネルギー
(Chemical Energy)を利用したHEAT弾に大別出来る。
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・APFSDS弾(装弾筒付き翼安定徹甲弾)
(Armour Piercing Fin−Stabilized Discarding
Sabot) |
![](/contents/108/616/116.mime4) |
細く突き出しているのが弾頭本体である
弾頭本体後部の緊塞環スリーブは戦車砲
と同口径で滑腔砲内を滑る役目を果たす
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![](/contents/108/616/117.mime4) |
滑腔砲内から射出された弾頭は緊塞環スリ
ーブと分離しダーツ状の弾頭本体のみが目
標へと飛翔する。 弾頭本体には回転力が
作用していないので翼安定板がつけられて
いる。 |
俗に運動エネルギー弾とも呼ばれて現代のMBTの主力戦車砲弾である。運動エネルギー弾は
その名の通り強大な初速によって射出された砲弾が速度と質量のエネルギーで敵戦車の装甲に
激突し貫徹させるタイプの砲弾である。その為高初速が得られる滑腔砲が現代戦車の標準装備
となっている。滑腔砲は従来の様に砲の内側にライフリングが刻まれていないので砲弾が抵抗を
受けずに射出され運動エネルギーの損失が少ない。しかし砲弾がライフリングによって回転しない
ので飛翔を安定させる為に砲弾自体に安定翼が付いている。砲弾の初速は各国MBTで多少違
いがあるものの概ね約1700km/秒で射出される。
APFSDS弾は針の様に細長い砲弾にサボと呼ばれる鞘状のカバーが付いておりこの鞘状の径
は戦車砲と同口径となっており、砲弾が射出されると針状の砲弾本体と鞘状のカバーが分離され
針状の砲弾本体のみが敵戦車に飛翔するのである。 このAPFSDS弾は同じ重量なら細く長い
程装甲貫徹力が増大する為非常に細く出来ており、尚且つ密度の高い金属で形成される。
具体的には炭化タングステンや劣化ウラニウム等が用いられるが劣化ウラニウム弾は微量の放
射能を帯びているので採用には両論が分かれる。しかし、劣化ウラニウム弾は高速で空気に触れ
ると発火する性質があるのでそれだけで焼夷弾を兼ねる事が出来る徹甲焼夷弾となる。
また、劣化ウラニウム弾は装甲との激突と摩擦によって溶解し難いので高い貫徹力を有する。
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・HEAT弾(High Explosive AntiTank)/成形炸薬弾 |
![](/contents/108/616/118.mime1) |
先端がプローブ突出しているのはモンロー
ノイマン効果を最大限に発揮する為の衝撃
センサーでこの突出距離(スタンドオフ)で
最大の装甲貫徹力を発揮する事が出来る。
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俗に化学エネルギー弾とも呼ばれて第二次世界大戦中のドイツ軍で多用された戦車砲弾で現在
でも対戦車砲弾/ミサイルの主流となっている。 成形炸薬弾とは19世紀にアメリカの科学者モン
ロー氏によって発見された、炸薬の先端に漏斗(逆円錐型)状の凹部を作るとその爆発エネルギ
ーは凹部中心延長上の一点に集中する事が知られ、それを1920年代にドイツの科学者ノイマン
氏が発展させた特殊な効果を持つ炸薬である。 成形炸薬弾はこの化学エネルギーを目標(装甲)
に着弾させ爆発によって生じた高温高圧のジェット噴流が装甲を溶解貫通するのである。この時の
ジェット噴流は秒速8kmと極超音速で約3000度にもなって戦車内部を完全に灼熱化させてしま
うのである。また、モンロー・ノイマン効果は回転させると遠心力によって効果が相殺されてしまう
ので戦車砲は施旋砲(ライフリング砲)では無く滑腔砲が採用されるし、初速・質量等の運動エネル
ギーに関係なく低速であってもモンロー・ノイマン効果が発揮出来るので対戦車火器とりわけ歩兵
用携行兵器やミサイル等はHEAT弾が主流を占めている。
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・HESH弾(高性能粘着榴弾) |
主にイギリス軍MBTチャレンジャーで使用されている化学エネルギー弾の一種で、弾頭が着弾
すると広域に粘着性の炸薬が拡散した後に信管が点火されその爆発の衝撃力で戦車装甲の内
側を剥離飛翔させ内部を破壊する特異な砲弾である。複合装甲及び爆発反応装甲両方に対して
ある程度の効果があった事が湾岸戦争で実証されている。
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[傾斜(グラシス装甲)と避弾経始]
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装甲の厚さは60度傾斜させるだけで垂直に立つ装甲より1/2の厚さで同じ防御力を有する。
つまり同じ厚さなら60度傾斜させた方が2倍の防御力を得ることが出来る。これは水平に飛来
する砲弾の貫通経路が見かけより長く(厚く)なる為でそれだけ砲弾のエネルギーが失われる
と共に砲弾が傾斜をすべって装甲面に対する運動エネルギーが分散される。
![](/contents/108/616/119.mime4) |
第二次世界大戦ソ連で開発されたT−34は
砲塔、車体に良好な避弾経始(傾斜)を持ち
ドイツ軍戦車を凌駕した。 以後ドイツ軍も装
甲には傾斜を付ける事となる。
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第二次大戦中のドイツ、4号戦車・ティーガーT等は当初砲塔装甲が垂直にそそり立っていたが
大戦後期のパンター、ソ連のTー34は良好な避弾経始で敵弾の運動エネルギーを分散させてい
る。これは、現代戦車にも継承され装甲はある程度の曲線と傾斜でデザインされている。
*グラシス装甲:中世ヨーロッパ以降、特にフランスでの築城学より由来
![](/contents/108/616/120.mime4) |
![](/contents/108/616/121.mime4) |
Leopard2 A4
砲塔装甲が垂直に切り立っており出現
当時は避弾経始を無視したデザインと
酷評された。これは複合装甲の防御力
が向上した事と戦車砲の初速が高速化
した事が関係している。
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Leopard2 A5
A4の改良型で砲塔前面の装甲を傾斜を
付けた楔(くさび)型の複合装甲が追加さ
れている。
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[現代戦車の装甲1]
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現代戦車の装甲は曲線又は傾斜が考慮された避弾経始でデザインされ複合装甲と爆発反応装甲
で構成されている。そのデザインは各国で様々だが特に複合装甲は戦車全周では無く最も被弾率
が高い砲塔前面及び側面、車体前面にのみ用いられている。 これは被弾率の統計的なもので砲
塔前面が最も高い為旧ソ連では人間工学を多少犠牲にしても砲塔を極力小さく設計する様に考慮
されている。これは実戦経験から導かれたイスラエル軍のMBTメルカバを見れば明らかだが機動
力・火力を多少犠牲にしても乗員生存性・装甲防御力を最重視し砲塔の前面投影面積(シルエット
)を極力抑える設計思想を取り入れている。
![](/contents/108/616/122.mime4) |
イスラエル軍MBT メルカバ
砲塔の前面投影面積を極小とし敵弾の着弾
を最小限に抑える設計思想が伺える。 4回
にも及ぶ中東戦争の教訓で人口の少ないイ
スラエルでは乗員の損失を極力抑える事に
あらゆる技術が注がれている。
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・複合装甲(Composite Armour)(コンポジット・アーマー) |
![](/contents/108/616/123.mime4)
劣化ウラン装甲のM1A1(米) |
![](/contents/108/616/124.mime4)
楔型の前面複合装甲のレオパルト2(独) |
複合装甲とは装甲鋼板の間に比重の異なるセラミックスやチタン合金や炭化硼素等をサンドイッチ
状に挟んだ装甲である。 現在のMBTの複合装甲はサンドイッチ状では無くハニカム構造(六角・
蜂の巣)やブロック構造となっている模様である。
一方中身の材質だが、これは最高レベルの軍事機密に関するので詳細は不明だが恐らく強度的に
タングステンや硼化チタニウム、セラミックス材等が使われているものと思われる。
アメリカ軍のM1A1エイブラムスではタングステンより硬度がある減損ウラン等が使用されている。
M1A1の減損ウラン装甲型(ヘビー・アーマー型)は運動エネルギー弾と化学エネルギー弾対して
溶解し難いので高い防御力を有する事となる。
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・爆発反応装甲(ERA=Explsive Reactive Armour)(リアクティブ・アーマー) |
![](/contents/108/616/125.mime4) |
T72の砲塔前面及び上面、車体前面と側
面にまんべんなく貼り付けられたERA。
一つ一つのBOXに炸薬が詰められており
着弾されたBOXが誘爆しジェット噴流を吹
き飛ばす。
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主にHEAT弾に対する化学エネルギーを同じ炸薬によって相殺させる為に主装甲の外側に炸薬を
詰めたBOXを並べて防御する装甲を意味する。 HEAT弾の着弾と同時にBOX内の炸薬が点火
し激烈な噴流ジェットを反らしたりかき消したりして主装甲に対するダメージを抑える配慮がなされて
いる。 しかしHEAT弾に対しては非常に有効だが第三世代の先進国MBTによるAPFSDS弾には
ほとんど無力といってよいし、機関砲などの小口径砲に対しても誘爆してしまう欠点がある。
主に対戦車ミサイルや歩兵携行兵器等から戦車を防御する有効な装甲として装備され、仮に被弾し
ても撃破されなければ後でERAのBOXを簡単に追加装備できる利点がある。
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[現代戦車の装甲2]
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「チョッバム・アーマー」
イギリスの軍事研究機関で開発された複合装甲で装甲鋼板の間に比重の異なる材質をサンドイッチ状に
挟み込み装甲防御力を飛躍的に高めた装甲。 元々はHEAT弾に対する中空装甲のスペースを有効に
活用する為にスペースにさらに強度のある材質を入れたもの。当時はNATOの最高機密として扱われた。
「チョッバム・アーマー2」
HEAT弾に対して有効だったチョッバムアーマーをAPFSDS弾に対しての耐弾力を付加させた新世代の
装甲。運動エネルギー弾と化学エネルギー弾に対処するため内部がハニカム構造(六角・蜂の巣)やブロ
ック構造となってセラミックスやチタン合金を使用している。
「スナップロックアーマー」
複合装甲の一種だが特異な構造を持つ対APFSDS弾装甲である。運動エネルギー弾が装甲に突入する
と内部の特殊な装甲が衝撃によって上下左右方向に移動しAPFSDS弾を切断し一番内側の装甲面に達
することなく弾頭をストップさせる能動的装甲である。
「スペースド・アーマー」
主装甲板(外側)と内部装甲版(内側)の間に空隙(スペース)を設けた複合装甲の元祖である。
主にHEAT弾の高温・高圧の噴流ジェットを拡散・無意味にさせる為に開発された装甲である。HEAT弾
のモンロー効果は一定以上の距離(スタンドオフ)でのみその効果が発揮される為、この原理を逆手に取
った装甲で後に運動エネルギー弾にも対処する為スペースに高硬度の材質を取り入れた。
「電磁装甲」
外側の装甲と内側の装甲に大電流を通電させ外側の装甲版を貫通してきた砲弾又は噴流ジェットを瞬時に
通電させ溶解させてしまう特殊装甲。現在はこのスペースに絶縁体としてセラミックスを挟み込み防御力を
さらに向上させているが、実用化にはほど遠い。
「多重装甲&モジュール構造」
イスラエルが4回にわたる中東戦争の実戦教訓から生み出したMBT「メルカバ」が採用している複合装甲
派生版。 人口の少ないイスラエルにおいては乗員のサバイバリティを最優先に考慮されエンジンを前部に
配置し最終的に装甲として活用し砲塔には取り付け式のモジュール構造の複合装甲を配置しスペースには
銃弾、各種機器、燃料、水等を装甲の一部として最大限に活用している。ハードウェアの設計思想が生存性
を第一に考慮されている為この様な特異な装甲となっているがこれは実戦から生まれた教訓である事を理
解しなければならない。またモジュール構造にすれば被弾した場合の修理が容易で戦線に早く復帰出来る
し、将来新型の装甲が開発されれば簡単に装着出来る利点がある。
![](/contents/108/616/126.mime4)
メルカバMk3 砲塔後部
砲塔後部から吊り下げられている分銅
付きチェーンは砲塔と車体の間隙をHE
AT弾より防御する為でチェーンに接触
したセンサーはHEAT弾のスタンドオフ
を狂わせて最適の距離での噴流ジェッ
トで装甲を貫徹出来ない様にしている。
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![](/contents/108/616/127.mime4)
陸上自衛隊90式 砲塔側面
砲塔側面に取り付けられている奥から
工具箱と発煙弾発射機と履帯は、それ
自体を装甲の一部としているのでわざ
わざ砲塔側面に設置されている。
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![](/contents/108/616/128.mime4)
M1A1 砲塔後部
砲塔側面後部から砲塔後部にかけて
設置されているバスケットは各種装備
品を搭載する目的の他にHEAT弾の
センサーに抵触させ早期に爆発させる
目的も果たす。
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![](/contents/108/616/129.mime4)
M1A1 砲塔後部
砲塔後部は戦車の弱点で砲塔バスル
内には主砲弾が搭載されており砲塔
後部に搭載されている各種装備品だ
けでもHEAT弾のスタンドオフを狂わ
せる有効な手段である。
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[現代戦車の装甲2]
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「レーザー検知器」
第三世代MBT及び第3.5世代MBTでは今や標準装備となった歩兵の対戦車兵器よりのレーザー照射
及び敵戦車からの照射を検知する補助防御機構。先進MBTでは警報か発煙弾の発射等と連動している。
「対戦車ミサイル妨害」
敵のレーザーを検知或いはミサイル発射を探知すると自動的に赤外線妨害照射器より赤外線を照射し歩兵
携行兵器の赤外線モニターをミサイルの赤外線シーカーを無効化してしまう能動的防御機構。 ロシア軍の
T−80MBTの「SHTORA」等が知られている。
![](/contents/108/616/130.mime4) |
ロシア軍主力MBTのT90に取り付けられた
赤外線欺瞞照射器(赤の矢印)
機関銃の下に見える楔形の出っ張りがERA
爆発反応装甲でサイドスカート部に見えるの
が高硬度ゴム製の増加装甲である。
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「対戦車ミサイル防御システム」
これは敵対戦車ミサイルをより能動的にアクティブに防御する為のシステムの総称である。システムはミリ波
レーダーと爆発パネルより構成され、敵対戦車ミサイル及び攻撃ヘリの対戦車ミサイルをミリ波レーダーが感
知すると戦車後方に装備してある爆発パネルがミサイル軌道上に放出されミサイルを撃墜するものである。
「砲塔上部装甲」
最新の対戦車兵器は高度にインテリジェンス化が進み戦車の装甲で比較的薄く尚且つ致命的な砲塔上部を
狙い撃ちする兵器が登場し、これらに対応する必要に迫られている。俗にTOPアタック兵器と呼ばれている
がレーザー誘導や戦車エンジンから放出される赤外線を探知して上部よりミサイルが落下してくる為戦車の
装甲も上部に施さなければならなくなった。しかし戦車砲塔上部の装甲は各種センサー・ペリスコープ・機関
銃や乗員ハッチ等どうしても装甲を厚く出来ない理由がある。そこで現在考案されているのが指向性爆発子
弾である。これはミサイルの軌道上もしくは砲塔上部に特別に加工された成形炸薬を放出しミサイルを撃墜す
る方法である。これは現在運動エネルギー弾の倍以上の装甲貫徹力を有する自己鍛造弾(*)に対しても
対処出来るように研究改良が進められている。
(*)自己鍛造弾
航空機や榴弾砲、MLRS等から発射され目標上空で子弾を散布・滞空し子弾自身が敵戦車を探知すると
目標上空で爆発し特殊な金属が猛烈な火炎と高熱で鍛造されながら成形され戦車上部を貫通する。
自己鍛造弾の装甲貫徹力を防御できる装甲は現在先進MBTには存在しないのが現状。
「ステルス性」
対戦車兵器が高度に進化しTOPアタック兵器が登場すると戦車自体が赤外線を放出しないようにエンジン
の排気を拡散させ排気音を下げている。 また、対戦車ヘリのミリ波レーダーに探知されないように反射を極
力抑えたデザインを採用したり材質が使われている。近年登場した戦車の走行音を探知すると戦車上空に
自己鍛造弾を打ち上げTOPアタックする音響地雷に対処する為、サイドスカートに吸音性のゴムシートを装
着し走行時の騒音を抑えている。
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最後に
戦車の装甲は軍事機密の中でも最高レベルの厳しさで管理されている。
装甲の材質が判明されるとその戦車は価値が無くなってしまう為で、ハードウェアの
流出は世界的にも未だ皆無だ。ここに上げた各種装甲の解説はあくまでも想像の域
を出ないのが実情である。古代中国の矛と盾の様に装甲と対戦車兵器の関係は永遠
に終らないのである。
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