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コラム

「反中」記事で国民を煽る文春と新潮【文春vs新潮 vol.59】

2012.09.28 11:30

[文春]「中国をやっつけろ!」

日本政府が尖閣諸島を国有化した。その後、中国各地で反日デモが起きる。暴動を起こせば、その場しのぎの気晴らしにはなるだろう。しかし、悪化している日本と中国の関係は何も変わらない。同じく、中国での反日デモが日本で報じられ、ネットを中心に反中の勢いは増すばかり。だが、ネットでどれだけ中国の悪口を叫んでも、日本と中国の悪化した関係に変わりはない。

感情的になって暴動を起こしたり、悪口を言ったりしているのは、一部の人々である。その人たちの行動や言動を取り上げて、あたかも中国全体、もしくは日本全体の論調であるように仕立て上げるメディアには、重大な責任がある。大切なのは、現在進行形で起きている事柄を冷静に俯瞰する視点であり、その視点の中には日本と中国の過去を振り返る作業も含まれることは言うまでもない。

今週号の週刊文春は、「中国をやっつけろ!」という特集記事をトップに持ってきた。中国に近い発言をする政治家や経済人をヤリ玉にあげ、戦犯扱いしている。小学生の壁新聞ではないのだから、特集記事にどうしようもないタイトルを付けるのは、どうかと思う。それとも、反中を掲げる一部の読者層は小学生並みだから、分かりやすいタイトルを付けとけばいいや、というノリなのであろうか。

週刊誌が直近の出来事を取り上げるのは仕方のないことだが、出来事には文脈というものがある。その出来事は、いつ、どこで、どのように起きたのか。原因は何か。誰が起こしたのか。その出来事が国と国との対立なのであれば、双方は何を主張しているのか。どちらかの国に肩入れするなら、そういった文脈を理解した上で肩入れすべきであろう。目前の出来事のみをあげつらって、瞬間湯沸かし器にように怒っても、ロクなことはない。しかし、文春はその怒りに火を点けようとしている。

[新潮]「日中『冷戦』でも中国熱愛の大物はかく語りき」

さきほど「俯瞰する視点が重要」であり、「過去を振り返る作業」がそれに含まれると書いた。いつまでも過去にとらわれていてはいけない、という意見の人もいる。だが、それが国と国との関係である場合、話は別である。今起きている反中・反日の図式で言えば、日本と中国の近現代史、とりわけここ100年に両国の間で何が起きていたのかを知っておくことは重要だと言える。

「週刊新潮」も文春と同様に、反中の記事を掲載している。内容は3人の政治家(野中広務氏、河野洋平氏、藤井裕久氏)と1人の文化人(岩井俊二氏)の「中国熱愛」発言を取り上げ、彼らを批判するものである。どれだけ中国を熱愛しているのかと、記事を読んでみる。すると、4氏の発言は日本と中国の過去を振り返り、反中と唱える前提として知っておくべきことを述べているにすぎない。

記事で紹介されている岩井氏のツイッターでの発言は、こうだ。「国があの島を買うという行為がどれくらい挑発的かを相手の立場でもう少し考えるべきだと思う。それと日本はかつて侵略戦争をしかけて負けたのだというのも忘れすぎている。それで相手国ばかり責めたのでは相手だって怒り出すのが道理」。さらに「とにかく日本のメディアは隣国を悪し様に言いすぎ」と述べた上で、以下のように発言している。

「日本は隣国を侵略しようとして最後はアメリカと戦い負けた。なのに免責された。侵略された国がまだ怒っていても当然で、忘れてしまっている日本の方がどうかしている。というのが僕の歴史認識です」。記事によれば、この発言でネットは「炎上」し、書き込みは消されてしまったとのこと。岩井氏は、相手(=中国)を責めるのであれば、両国の近現代史を知った上で責めるのが筋だと、当たり前のことを言っているだけである。

政治家3人の発言についても、岩井氏と同様に両国における「過去を振り返る作業」を行うことの重要さを述べているにすぎない。繰り返すが、歴史の文脈を抜きにして、目前の出来事に振りまわされるだけでは、何も解決しない。とくに国際関係では、歴史の文脈を共有することは重要である。日中間がもめている現在は、両国の近現代史を振り返るチャンスだとも言える。

中国の暴動は許せない。しかし、歴史の文脈抜きで中国を批判する日本の人たちにも、ただただ騒ぎを煽る文春・新潮の両誌にも、筆者は違和感を抱かざるをえない。

[今週の軍配]引き分け!

【これまでの取り組み結果】
文春:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆
新潮:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

(谷川 茂)


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