お願いだから。
先日、F公園である知人の犬が(ミニピン小柄)がこのあたりで強制訓練を得意とする訓練士のトレーニングを受けていた。
この子は特別にこの子が生きてく上で困りごとなどないと思うのだが、飼い主は男の人が嫌いだの、どこかに預けられないなだの、臆病で困るなど、と、訓練士にお願いしたそうだ。
(画像と記事との関係はなんもございませんよ。また、食べ物でもございません)
(ちなみにへちまこはボランティア活動を重視してるのでトレーニングに関する営業的なことは大っぴらにしてはいません。だから普段はごく普通の犬飼人の交流を楽しんでいます。トレーニングをお受けするのは、信頼のある方のご紹介か面識はなくてもきちんとメールにて個人情報開示があればお受けしてます)
そのミニピンの首には例のごとく、チョークチェーン…。
そして、いわゆる服従訓練といわれる、停座、伏臥、脚側、招呼をおこなっていた。
食べ物を使わずに犬に媚びずに犬に義務感を教える、のがその訓練士のモットーだという。
食べ物を使えば、犬は食べ物のためにしか人の指示に従わなくなるからだと…?
このミニピンの男の人が恐い、どこかに預けられない、臆病(個体差)などは、人が犬を社会化不足にしてしまっただけで、犬が悪いわけではないのだが。
そのことにこの飼い主と訓練士は気づかないのだ。
(なんですか?その毛ものは?)
そして、痛みや人への脅威で(このあたりが人への畏怖だとする訓練士もいるけど)それを乗り越えさせようとしているのだ。
また悪いことにこのミニピン君、強制訓練によく反応する方で最初はこの訓練士を(♂)怖がっていたのだが、チョークチェーンの嫌悪刺激でへつらいながら訓練士の傍にいくようにもなった。
そう一見、男の人への恐怖を克服したように見えるのだ。
そして、トレーニング中にミニピンから悲鳴があがった、“キャンッ”
飼い主は、午後の散歩を楽しむへちまこたちのそばにいて、トレーニングしている場所からは10mは離れているのにミニピンの悲鳴が聞こえたのだ。
(殺していい?…この毛ものはすでに死んでおる
)
訓練士はその悲鳴をかき消すように犬を大げさにほめ、なでくりまわしている。それもあたりにキョロキョロと視線で探りながら。
へちまこは見かねて飼い主に質問した。
『Rちゃん、痛いって言ってるのでは?』
すると、飼い主。
『あれはね、Rがね、大げさな性格だからって言ってたわ。痛いわけじゃないいんですって』
『ええ、痛いからキャンッて言うんじないの』
『Rは、足をちょっと踏まれてもすぐに大きな声を上げるけど、どこも怪我してないのよ。大げさな悲鳴で訓練から逃れようとするらしいの』
(これはこうしてのせる最新犬服アイテム。毛皮はフェイクでお願いしますbyリデル)
┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~、
犬の悲鳴は危険信号だ。
自分の命の存続に対する、危険信号なのに…。
ミニピンは必死に訓練士に寄り添う。
痛みから、脅威から、この時間から早く逃れるために。
『あんな小さな子にチョーク入れて、時代錯誤もいいとこだわ。Rちゃんは繊細だからいろんなことが恐いのに…』
『繊細?Rが?臆病を直したいのよ。Rのことよく思ってくれてうれしいけど…優しいばかりじゃ治らないって言ってたわ』
もういい・・・。
(わたちたちは、愛と勇気と少しばかりの正当な報酬を人間に要求します!)
この飼い主には何を言っても通じないのかもしれない。
この飼い主は、保護犬の話や遺棄の話し、犬の虐待の話には敏感なのだが、どうして自分の犬への仕打ちに気付かないんだろうか?
訓練士がミニピンを連れて、その他の飼い主にこのミニピンがどんだけ指示に従うか見せびらかしに来た。
ミニピンは常に震え、耳はふさがり、目は挙動不審…それでも与えられた課題に必死に取り組む。
わずか、4㎏にも満たない犬の首には細い細いチョークが入っている。
訓練士はへちまこがどんなことをしているのか知っていて、わざとのようにこう言うのだ。
『優しくして、甘やかしてばかりでは犬はダメなんです。こうして人に指示されたら嫌なことでも、どんな状況でも従わせないとダメなんです』
スワレの命令への反応が少し遅れたミニピンにチョークのショックが入る…。
それもリデルの方をチラチラ見ながら。
それを見つめるリデルの視線がへちまこを攻めているようだった。
(あのミニピンからはリデルのような笑顔はついぞ見れなかった)
お願いだ。
犬には人の指示に勇気と期待を持って応えてほしい、と、願っている。
お願いだ。
あの訓練士の首に誰かチョークチェーンを入れてくれ…。
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