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'12/12/28

高速バスの6割が速度超過


 総務省の出先機関、中国四国管区行政評価局(広島市中区)は27日、広島県内に本社を置く高速バス事業者5社の運行実態の調査結果を発表した。全便の約6割が高速道路で制限速度をオーバーして運行。時刻表も速度超過を前提にした設定だった。来年2月までに改善させるよう、事業者を監督する中国運輸局などに通知した。

 評価局は8〜9月、県内の高速バス全12社のうち、広島電鉄(広島市中区)▽広島交通(西区)▽中国バス(福山市)▽鞆鉄道(同)▽備北交通(庄原市)―の5社を抽出。9路線の計8011便の速度記録を得て運行実態を調べた。

 その結果、全5社で制限速度の70キロと80キロを超えた運行を確認。全便の59・7%に当たる4790便は時速91キロ以上で走行していた。中でも2社はその割合が約9割だった。時速80キロ以下の走行は345便。全便のわずか4%だった。

 広島市などと広島空港(三原市)を結ぶリムジンバスや広島―福山間のバスは、最高速度の平均値が時速101キロだった。評価局は「ダイヤ設定自体が速度超過を前提にし、高速運行をしなければならない状況に陥っている」と指摘する。

 こうした実態に、広島県バス協会は「調査の中身が分からず、何とも言えない」。5社のうちの1社は「評価局から連絡もなく答えようがない」とする。




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