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フランス料理の『トリップ』

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    『牛胃袋と豚足 シードル煮込み』
    新メニューの一つ
    一年振りぐらいでしょうか・・・?
    そう! 『Tripe (トリップ)』 です!

    「あぁ! トリッパね。」 と思った方 いるんじゃないですか?
    皆さん ご存知の 「トリッパ」 は、『イタリア語』
    フランス語では、 「トリップ」 といいます。
    「別に いいじゃんか!」 と言われるかもしれませんが、
    頑張ってフランス料理を作っている者としましては 「トリッパください!」 って
    言われると何か気持ちが萎えてしまうんで・・・  多いんですよね・・・。 

    牛は 4つの胃袋 を持っています。
    焼肉屋さんのメニューを思い浮かべてもらえば
    「なるほどー!」 と思っていただけるのではないでしょうか?

    第一胃が ミノ      第二胃が ハチノス
    第三胃が センマイ   第四胃が ギアラ 
    と日本では呼びますね。

    ついでに 『トリップ = 牛ハチノス』 と勘違いしている方も多いですねー。
    『Tripe』 を辞書で引くと 「家畜の胃腸」 と載っています。
    つまり、牛に限らず 豚・羊などすべての家畜 となりますし、
    少なくとも この四つの胃袋は、すべて 『トリップ』 ということになりますね。
    勿論 四つの胃袋それぞれを指すフランス語もちゃんとあります。
    (イタリア語の「トリッパ」の事はわかりませんが、たぶん同じような感じでしょう・・・。)

    今回 参考にした料理は、
    『トリップ・ア・ラ・モード・ド・カン (カン風トリップの煮込み)』
    「カン」 というノルマンディー地の町の名が付いた有名な郷土料理です。
    簡単に説明すると、
    牛の4つの胃袋と羊の足をシードルとカルヴァドスで煮込んだ料理です。
    「シードル」・「カルヴァドス」は共に 『リンゴ』 からつくるお酒で、この地方の名産です。

    フランスの中でも北部にある この地方では、気候的にブドウが育たないため
    それに代わるものとして 『リンゴ』 が栽培されています。
    ですから、その名産の 『リンゴ』 で作った酒が使われる郷土料理が沢山あるのです。

    「定義通りに作りたい」 という気持ちはあるのですが・・・
    いろんな理由で無理な所もありまして・・・。

    胃袋は二種類 ハチノス・センマイ を使います。
    羊の足 の代わりに 豚足を使います。
    人参多めの香味野菜とともに、たっぷりのフランス産シードルで煮込みました!



    「牛モツをリンゴ酒で煮込む」 なんて味の想像ができますか?
    どうぞ食べに来てください!
    伝統料理っていうのは上手く出来ているものです!!





    la-floraison * 肉料理 * 23:28 * comments(0) * trackbacks(0) * ログピに投稿する

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