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地球未来理工学部を新設…大阪府大・市大再編案

 大阪府立大(堺市中区)と大阪市立大(大阪市住吉区)を統合して2016年度の開校を目指す新大学について、有識者会議「大阪府市新大学構想会議」(会長=矢田俊文・北九州市立大前学長)の学部再編案が判明した。両大学で重なる部分が多い工学系と理学系の組織の一部を統合して「地球未来理工学部」(仮称)を創設し、関西の公立大で初の獣医学部を新設。これらに重点投資して競争力を高める。27日、府庁で開く会合で提示する。

 府立大には現在、学部にあたる「学域」四つと大学院7研究科、市立大には8学部10研究科がある。原案ではこれを、9学部4学域と12の研究科に再編する。

 地球未来理工学部は、建築、土木、防災などすでにある分野のほか、創薬、ナノテクノロジー(超微細技術)など将来性の見込める分野を拡充する。

 教育関係も目玉の一つで、現職教員や一般の社会人が学校運営などを学ぶ教育系大学院を新設。一方で、橋下徹大阪市長と松井一郎知事が意欲を示していた教育学部設置は、文部科学省令で必要とされている付属校設置のめどが立たないことなどから見送る。

 府立大の地域保健学域と、市立大の生活科学部を再編し、リハビリテーションや福祉を学ぶ「人間科学域」(仮称)を新設。両大学の看護学類・学科は看護学部に格上げし、看護学の研究者も育成する。

 このほか、地域経済発展への貢献を目指し、商学部に地域経営学科、経済学部に国際経済学科をそれぞれ新設。両大学の社会人向け大学院を統合し、大阪市中心部に「都市経営研究科」(仮称)を設置する。

 運営面では、理事長・学長の下に人事委員会を置き、人事を一元化。どこにどの学部を置くかは、統合後に検討する、としている。

 同会議は来年1月にも最終案を取りまとめ、府市に提言する。

2012年12月27日  読売新聞)
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