(cache) 橋下知事、咲洲への府庁舎全面移転を断念 - 47NEWS(よんななニュース)
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  •  大阪府の咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)への本庁舎全面移転を目指してきた橋下徹知事は18日、同庁舎の安全性や防災拠点のあり方について検討を依頼していた専門家から、構造上、耐震性に大きな問題があると直接指摘され、「災害対応拠点としては難しい」として、全面移転を断念することを明らかにした。 東日本大震災後、橋下知事は「防災拠点は複数化する必要がある」と強調。咲洲庁舎と大阪市中央区の本庁舎の双方に災害対策本部が設置できる施設を設け、被害状況に応じて使い分ける-との構想を打ち出していた。 しかし、専門家の指摘を受けて「復旧、復興の段階で咲洲庁舎を災害対応の拠点とするのは難しい」と、この構想についても見直す姿勢を示した。 咲洲庁舎については、耐震補強を急ぐとともに、咲洲地区などの特区申請を見据え、通常業務を行う庁舎として、防災担当以外の部署を入居させる方針。 橋下知事はこの日、咲洲庁舎の安全性について検討してきた専門家会議(座長、河田恵昭関西大教授)のメンバーと意見交換。 専門家からは「非常に揺れやすい構造で災害対応を担う庁舎に不向き」「抜本的な解決には、庁舎の高さを10階程度低くする工事が必要」などと厳しい意見が相次いだ。 意見交換会終了後、橋下知事は「咲洲庁舎への全面移転はあり得ない」と明言。全面移転は断念し、70億円かけて、本庁舎東館の耐震補強を実施する方針を示した。 橋下知事率いる地域政党「大阪維新の会」は、大阪都構想が実現した際の「都庁舎」として咲洲庁舎の活用を検討しているが、これも見直しを迫られそうだ。 橋下知事は平成20年8月に全面移転構想を表明。府議会は移転条例案を2度否決する一方、ビル購入については可決。現在は府職員約2千人が勤務している。
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      【産業経済新聞】