自民党の安倍晋三総裁の発言が市場に波紋を広げている。日銀の白川方明総裁から20日朝に電話があったことを明らかにしたためだ。日銀が会合結果を公表したのは午後1時ごろ。安倍氏が日銀に対する緩和圧力を強めていた矢先だけに、日銀の政策委員会が議論する前に結果が決まっていたと受け止められる可能性があり、中央銀行の「独立性」に大きなキズがつきかねない。
安倍氏はこの日午後の党本部の会合で、日銀が金融政策決定会合で追加金融緩和や物価上昇率目標の検討を決めたことを巡り「けさ日銀の白川方明総裁から電話で報告を受けた。我々が選挙で訴えてきたことが一つ一つ実現してきている」と述べた。言葉通りなら日銀が午後に追加緩和と物価目標の検討を決める予定だということについて事前に報告があったと受け止めることができる。
市場には戸惑いの声が広がった。安倍氏は18日に白川総裁と会談し、2%の物価上昇率目標の設定を要請したばかり。「結局、安倍氏の圧力で金融政策が決まった」との印象が拭えない。「これまでも日銀から政府に対して事前に報告はあっただろうが、それを手柄のように公言するのは問題」(国内証券)。「日銀と水面下で交渉するのが政治家の腕の見せどころのはずだ」(国内銀行)と、市場関係者は次期首相と目される安倍氏の口の軽さにため息を漏らしていた。
一部報道によると、日銀の広報担当者は白川総裁が安倍氏に電話したのは会合の決定内容を公表した後だったと説明したという。安倍氏が口を滑らせたのか、言い間違えたのかは今のところやぶの中。安倍氏の発言直後に外国為替市場で円相場が上昇し、債券先物が買い優勢になったことを考えると、キズがつくのは日銀ばかりではないようだ。〔日経QUICKニュース(NQN) 大谷篤〕
安倍晋三、日銀、白川方明
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