中国で好評拡散中!売国日本人・孫崎享(元外務省局長)の媚中「尖閣」発言記事
2012/08/01/Wed
■「日本固有領土」否定で一躍中国では脚光
七月十一日付の朝日新聞オピニオン欄で、尖閣諸島の領有権問題に関し、「日本側の主張は、1895年に尖閣諸島を沖縄県に編入した閣議決定を根拠にしています。よく『日本固有の領土』と言いますが、わずか100年ほどの領土を『固有』と呼べるでしょうか。(中略)国際的にも日本の主張は認められません」と述べた孫崎享は元外務省国際情報局長(〇九年に退官)。
朝日新聞で「尖閣は日本の固有領土ではない」と発言した
孫崎享。中国のための発言であるのは明らかだった
この元外務省高官の発言は中国で大々的に報じられ、日本の誤ったメッセージ
になってしまった
日本の領有権を否定した元外務省高官として、一躍中国メディアの脚光を浴びている。二十四日には中共機関紙系の環球時報のインタビューを受けた。
その記事の前書きによれば、「孫崎の“釣魚島は日本固有の領土ではない”とする文章は日本、中国、そしてアジアで関心を呼んだ。日本ではネットの上で大攻撃を受けたが、今回のインタビューでも孫崎は、再び驚きの発言を行っている。米国国内には日中関係の緊張を望んでいる勢力があり、日中は連帯してそれに対抗するべきだと言っているのだ」。
相変わらず中国の代弁としか思えない発言を繰り返したわけだが、その環球時報の記事は現在、さらに人民日報、新華社、中新社などをも通じ、内外に大々的に拡散されているところだ。
■「情報分析課長」時代に中国の工作を受けたか
孫崎は、インタビュー冒頭、「いつから釣魚島問題の研究を?」と聞かれると、「外交官時代に中ソ国境紛争やイランイラク戦争を受けて領土紛争を研究するようになり、その後情報分析課長として日中関係の仕事に携わり、釣魚島の紛争に関する史料に当たるようになった」と説明しているが、いったいいかなる「史料」に当たったと言うのか。
朝日紙上では「中国は、14世紀には尖閣諸島周辺まで軍事的影響力を及ぼしていたことは歴史的にも明らか」「尖閣は台湾に属し、台湾は中国に属するから尖閣諸島は中国のもの」とする中国側の歴史捏造の主張に理解を示めした孫崎。
これが本当に尖閣問題の「研究」者であるなら、人を欺く不誠実な研究者と言える。しかも外国の利益のため、自国に不利益をもたらすような言論を行うのだから、研究者であることはおろか、日本国民としても失格である。
中国から工作を受け、その代弁者に転落したのだとしたら、やはり時期的には「日中関係の仕事」に携わったという情報分析課長の時期だろうか。
■尖閣は固有領土―まずは事実を認めるべき
「日本人でありながら、なぜ釣魚島が日本の固有の領土ではないと考えるのか。政府や民間から圧力は受けていないか?」と聞かれた孫崎は、次のように答えている。
―――別に中国の領土だと言っているわけではない。問題は日本では多くの人が“固有の領土”を考えていること。中国は中国の領土と主張するが、それも根拠が全くないわけではない。
―――あそこは紛争地なのだ。日本が固有の領土とするか、紛争地とするかで態度は変わるはず。イランとイラクは国境画定問題が原因で戦争をしたが、同じような兆候が日中間にも見られる。日中は釣魚島のために戦ってはならない。
石原慎太郎東京都知事の尖閣購入計画についても、
―――石原は外交官でもなければ、戦闘機も持っていない。一人で問題に点火しても意味はない。また紛争地に対しては両国がいかに紛争を回避するかを考えるべき。石原は間違っている。
このように、何が何でも「紛争地」として認めろと繰り返すのだが、これでは「中国に妥協し、その主張を受け入れろ」と言うに等しくなる。
そもそも尖閣諸島は日本の固有の領土だ。「わずか100年ほどの領土」であっても、この事実は変わらない。なぜなら「固有領土」たる条件に、時間的制約などないからだ。
孫崎は何を主張するのであれ、まずはこの厳然たる事実を事実として認めるところから始めなければならない。
■日本は中国の軍事勢力下に入れと言うのか
朝日での発言と同様、ここでも孫崎は「日本必敗」を論じている。
これはもちろん、米軍という同盟国軍の存在や自衛隊の優れた戦力をハナから度外視する極論というより、一種の世論操作の試みに見えるが、よく読むとこれは中国に言わされているのではないかと思えるのだ。なぜならあの国の戦略的意思が、そこに見事に反映されているからだ。
―――軍事衝突が発生したら、日本は必ず負ける。釣魚島は台湾の近くに位置し、台湾問題は中国にとっては最重要の問題であって、あの辺りは中国の国防最前線になっている。一旦軍事衝突が生じたら、中国は釣魚島を奪取する可能性は高い。
要するに、尖閣諸島周辺は中国にとり、台湾侵略の最前線に位置すると言っているのだ(孫崎は中国側の立場に立ち、それを中国国防最前線と呼んでいる)。
私には「尖閣諸島に手を出すな。あの辺りは中国の軍事勢力下に入れてしまえばいい。中国の軍事的動向を容認した上で、あの国と仲良くやればいいのだ」と主張しているように思えてならない。
だから「日本国内では釣魚島に軍を駐留させろとの声が強まっているが、これをどう見る?」との質問にも、次のように答えているのだ。
―――断固反対する。たとえ駐留させても釣魚島は保てない。そればかりか駐留させれば、中国はそれ相応の行動に出ることになる。紛争を招くことはまったく必要ない。
ちなみにこの環球時報のインタビュー記事のタイトルは、「日本軍が進駐しても、釣魚島は保てない」だった。
■尖閣に関する売国発言の目的は「日米分断」か
「中日関係が緊張している。現在、将来において、これをどうすべきか?」と聞かれた孫崎は、いよいよ環球時報の所謂「驚くべき発言」を始める。
―――日本はまず、どこの国が最重要かをはっきりさせるべきだ。それは中国である。最大の貿易パートナーは中国なのだ。米国はすでに最重要な国ではなくなった。この点を日本は真剣に考える必要がある。
―――米国国内には良好な日中関係を望まず、日中間の緊張を望む勢力が存在する。東アジアではずっと東アジア共同体の形成について議論されているが、そうした緊密な関係が紛争を回避させる。今後、中国の軍事力増強に伴い、米国は日本と共に中国に対抗しようとすることだろう、
―――もし日中がこのことに無関心でいると、米国内部のあの勢力が影響力を発揮しよう。日中は今後その勢力を以下に抑止すべきか。これは両国が真剣に考えなければならない問題だ。
まさに日米離間を望む中国の戦略に沿った発言ではないか。環球時報には「驚くべき発言」と言うより「歓喜すべき発言」とする方が正確に違いない。
中国の軍事的脅威から米国との同盟で守られる日本だが、その米国と手を切って中国と結べと主張する孫崎。
尖閣諸島を「紛争地にするな」と主張する目的は、日米分断にあるのではないかと疑わざるを得なくなる。
■「中国影響下の台湾」を「日本のモデル」として論じる
それに続く、下の発言もとても重要だ。なぜなら今や中国の属領になりつつある「台湾」をモデルに、日本の在り方を語っているからだ。
―――五年か十年後、日本の民衆は中国の重要性を知ることだろう。だからそれまでの間、日中がいかに紛争を避けるかが重要になる。台湾を見れば明らかだ。かつて台湾人は独立を要求したが、今やそうした声は小さくなっている。
―――日本人に「日本の最大の輸出相手国は」と聞くと、いまだに「米国」と答える人は多いなど、まだ中国の重要性がわかっていない。五、六年後にこのことががわかり、慎重になることだろう。
孫崎の主張は要するに「台湾人は当初、中国に反撥していたが、その後経済関係の深化に伴い、中国の台湾に対する重要性が増し、今では対中関係の改善を進めているように、日本もいずれ中国の重要性に気付き、反中国感情を捨てざるを得ない日が到来する」というものだが、それは台湾に関する誤った現状認識の上に立っている。
そもそも今日台湾で「独立」を求める声が弱まっているかに見えるのは、人々が中国の経済的な重要性を重視して「統一」を求めだしたからなどではなく、国民党政権が中国に迎合し、「独立」路線を放棄したからだ。
そしてそれを多くの人々が、その路線をやむなしとするのには、やはりまず第一に、中国の武力攻撃を避けたいからに他ならない。
中国がどんなに「台湾人民が統一を求めている」と宣伝しても、台湾の人々は中国から「統一」攻勢をかけられればかけられるほど(中国の台湾への影響力が大きければなるほど)、対中警戒感、嫌悪感を高めていると言うのが事実なのである。
だがそうした台湾の現状など、孫崎にはあまり重要ではないのだろう。
この人物が宣伝したいのは、「日本も台湾と同じように、やがては中国の影響力の国力の大きさを思い知り、その影響下に収まって行くことになるだろう」ということなのだ。
■「中国支配下の平和」を求める元防大教授
―――南海問題は釣魚島問題よりも平和的に解決される可能性がある。なぜなら中国はASEANとの間で「南支那海行動宣言」を採択しているからだ。中国と日本も釣魚島問題で規則を制定し、平和解決を図るべきだ。
孫崎は何を寝ぼけたことを言っているのだろうか。領有権の平和的解決に向けた「南支那海行動宣言」(二〇〇二年)が、中国のために形骸化されつつある実態を知らずに言っているのか。
中国はこの海域で武力恫喝を繰り返し、さらには「核心的利益」と位置づけで武力行使による海域の支配権確立の決意を表明しているのである。
さらには「宣言」で謳われた、法的拘束力を持つ「南支那海行動規範」の策定を事実上拒否しているではないか。
七月十二日から開催された東アジアサミットでも日米などから策定促進の声明が出されたが、それにも反撥した。
また同月二十四日には、スプラトリー諸島(南沙諸島)、パラセル諸島(西沙諸島)、マックルズフィールド堆(中沙諸島)を管轄する三沙市を設置。これに先立ち軍の三沙警備区まで設け、軍事力で周辺諸国を威圧しようとしている。
もっとも「南海問題は釣魚島問題よりも平和的に解決される可能性がある」のは事実かも知れない。
なぜなら中国にとって南支那海での覇権確立が、東支那海でのそれよりより容易と見られるからだ。
このように、孫崎の言う「平和」とは「中国支配下の平和」なのである。
環球時報の取材を受ける孫崎。日本人としての良識を捨てた人間の顔
がこれだ
このような中国の代弁者が、二〇〇二年から防衛大学校教授を務めていたと言うのも驚きであるが(〇九年に退官)、今後この人物の言論には注目した方がいい。
それは誤った言論を弄させないためと言うだけではなく、中国に迎合するものの言論、心理などを知る上で格好のサンプルとなるからだ。
そしてもはや言うまでもなく、中国が日本に対して何を求めているかも、この人物の発言を分析すればわかりやすい。
【過去の関連記事】中共メディアは大歓迎!朝日掲載の孫崎享(元外務省高官)「売国的尖閣論」12/07/19
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1905.html
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七月十一日付の朝日新聞オピニオン欄で、尖閣諸島の領有権問題に関し、「日本側の主張は、1895年に尖閣諸島を沖縄県に編入した閣議決定を根拠にしています。よく『日本固有の領土』と言いますが、わずか100年ほどの領土を『固有』と呼べるでしょうか。(中略)国際的にも日本の主張は認められません」と述べた孫崎享は元外務省国際情報局長(〇九年に退官)。
朝日新聞で「尖閣は日本の固有領土ではない」と発言した
孫崎享。中国のための発言であるのは明らかだった
この元外務省高官の発言は中国で大々的に報じられ、日本の誤ったメッセージ
になってしまった
日本の領有権を否定した元外務省高官として、一躍中国メディアの脚光を浴びている。二十四日には中共機関紙系の環球時報のインタビューを受けた。
その記事の前書きによれば、「孫崎の“釣魚島は日本固有の領土ではない”とする文章は日本、中国、そしてアジアで関心を呼んだ。日本ではネットの上で大攻撃を受けたが、今回のインタビューでも孫崎は、再び驚きの発言を行っている。米国国内には日中関係の緊張を望んでいる勢力があり、日中は連帯してそれに対抗するべきだと言っているのだ」。
相変わらず中国の代弁としか思えない発言を繰り返したわけだが、その環球時報の記事は現在、さらに人民日報、新華社、中新社などをも通じ、内外に大々的に拡散されているところだ。
■「情報分析課長」時代に中国の工作を受けたか
孫崎は、インタビュー冒頭、「いつから釣魚島問題の研究を?」と聞かれると、「外交官時代に中ソ国境紛争やイランイラク戦争を受けて領土紛争を研究するようになり、その後情報分析課長として日中関係の仕事に携わり、釣魚島の紛争に関する史料に当たるようになった」と説明しているが、いったいいかなる「史料」に当たったと言うのか。
朝日紙上では「中国は、14世紀には尖閣諸島周辺まで軍事的影響力を及ぼしていたことは歴史的にも明らか」「尖閣は台湾に属し、台湾は中国に属するから尖閣諸島は中国のもの」とする中国側の歴史捏造の主張に理解を示めした孫崎。
これが本当に尖閣問題の「研究」者であるなら、人を欺く不誠実な研究者と言える。しかも外国の利益のため、自国に不利益をもたらすような言論を行うのだから、研究者であることはおろか、日本国民としても失格である。
中国から工作を受け、その代弁者に転落したのだとしたら、やはり時期的には「日中関係の仕事」に携わったという情報分析課長の時期だろうか。
■尖閣は固有領土―まずは事実を認めるべき
「日本人でありながら、なぜ釣魚島が日本の固有の領土ではないと考えるのか。政府や民間から圧力は受けていないか?」と聞かれた孫崎は、次のように答えている。
―――別に中国の領土だと言っているわけではない。問題は日本では多くの人が“固有の領土”を考えていること。中国は中国の領土と主張するが、それも根拠が全くないわけではない。
―――あそこは紛争地なのだ。日本が固有の領土とするか、紛争地とするかで態度は変わるはず。イランとイラクは国境画定問題が原因で戦争をしたが、同じような兆候が日中間にも見られる。日中は釣魚島のために戦ってはならない。
石原慎太郎東京都知事の尖閣購入計画についても、
―――石原は外交官でもなければ、戦闘機も持っていない。一人で問題に点火しても意味はない。また紛争地に対しては両国がいかに紛争を回避するかを考えるべき。石原は間違っている。
このように、何が何でも「紛争地」として認めろと繰り返すのだが、これでは「中国に妥協し、その主張を受け入れろ」と言うに等しくなる。
そもそも尖閣諸島は日本の固有の領土だ。「わずか100年ほどの領土」であっても、この事実は変わらない。なぜなら「固有領土」たる条件に、時間的制約などないからだ。
孫崎は何を主張するのであれ、まずはこの厳然たる事実を事実として認めるところから始めなければならない。
■日本は中国の軍事勢力下に入れと言うのか
朝日での発言と同様、ここでも孫崎は「日本必敗」を論じている。
これはもちろん、米軍という同盟国軍の存在や自衛隊の優れた戦力をハナから度外視する極論というより、一種の世論操作の試みに見えるが、よく読むとこれは中国に言わされているのではないかと思えるのだ。なぜならあの国の戦略的意思が、そこに見事に反映されているからだ。
―――軍事衝突が発生したら、日本は必ず負ける。釣魚島は台湾の近くに位置し、台湾問題は中国にとっては最重要の問題であって、あの辺りは中国の国防最前線になっている。一旦軍事衝突が生じたら、中国は釣魚島を奪取する可能性は高い。
要するに、尖閣諸島周辺は中国にとり、台湾侵略の最前線に位置すると言っているのだ(孫崎は中国側の立場に立ち、それを中国国防最前線と呼んでいる)。
私には「尖閣諸島に手を出すな。あの辺りは中国の軍事勢力下に入れてしまえばいい。中国の軍事的動向を容認した上で、あの国と仲良くやればいいのだ」と主張しているように思えてならない。
だから「日本国内では釣魚島に軍を駐留させろとの声が強まっているが、これをどう見る?」との質問にも、次のように答えているのだ。
―――断固反対する。たとえ駐留させても釣魚島は保てない。そればかりか駐留させれば、中国はそれ相応の行動に出ることになる。紛争を招くことはまったく必要ない。
ちなみにこの環球時報のインタビュー記事のタイトルは、「日本軍が進駐しても、釣魚島は保てない」だった。
■尖閣に関する売国発言の目的は「日米分断」か
「中日関係が緊張している。現在、将来において、これをどうすべきか?」と聞かれた孫崎は、いよいよ環球時報の所謂「驚くべき発言」を始める。
―――日本はまず、どこの国が最重要かをはっきりさせるべきだ。それは中国である。最大の貿易パートナーは中国なのだ。米国はすでに最重要な国ではなくなった。この点を日本は真剣に考える必要がある。
―――米国国内には良好な日中関係を望まず、日中間の緊張を望む勢力が存在する。東アジアではずっと東アジア共同体の形成について議論されているが、そうした緊密な関係が紛争を回避させる。今後、中国の軍事力増強に伴い、米国は日本と共に中国に対抗しようとすることだろう、
―――もし日中がこのことに無関心でいると、米国内部のあの勢力が影響力を発揮しよう。日中は今後その勢力を以下に抑止すべきか。これは両国が真剣に考えなければならない問題だ。
まさに日米離間を望む中国の戦略に沿った発言ではないか。環球時報には「驚くべき発言」と言うより「歓喜すべき発言」とする方が正確に違いない。
中国の軍事的脅威から米国との同盟で守られる日本だが、その米国と手を切って中国と結べと主張する孫崎。
尖閣諸島を「紛争地にするな」と主張する目的は、日米分断にあるのではないかと疑わざるを得なくなる。
■「中国影響下の台湾」を「日本のモデル」として論じる
それに続く、下の発言もとても重要だ。なぜなら今や中国の属領になりつつある「台湾」をモデルに、日本の在り方を語っているからだ。
―――五年か十年後、日本の民衆は中国の重要性を知ることだろう。だからそれまでの間、日中がいかに紛争を避けるかが重要になる。台湾を見れば明らかだ。かつて台湾人は独立を要求したが、今やそうした声は小さくなっている。
―――日本人に「日本の最大の輸出相手国は」と聞くと、いまだに「米国」と答える人は多いなど、まだ中国の重要性がわかっていない。五、六年後にこのことががわかり、慎重になることだろう。
孫崎の主張は要するに「台湾人は当初、中国に反撥していたが、その後経済関係の深化に伴い、中国の台湾に対する重要性が増し、今では対中関係の改善を進めているように、日本もいずれ中国の重要性に気付き、反中国感情を捨てざるを得ない日が到来する」というものだが、それは台湾に関する誤った現状認識の上に立っている。
そもそも今日台湾で「独立」を求める声が弱まっているかに見えるのは、人々が中国の経済的な重要性を重視して「統一」を求めだしたからなどではなく、国民党政権が中国に迎合し、「独立」路線を放棄したからだ。
そしてそれを多くの人々が、その路線をやむなしとするのには、やはりまず第一に、中国の武力攻撃を避けたいからに他ならない。
中国がどんなに「台湾人民が統一を求めている」と宣伝しても、台湾の人々は中国から「統一」攻勢をかけられればかけられるほど(中国の台湾への影響力が大きければなるほど)、対中警戒感、嫌悪感を高めていると言うのが事実なのである。
だがそうした台湾の現状など、孫崎にはあまり重要ではないのだろう。
この人物が宣伝したいのは、「日本も台湾と同じように、やがては中国の影響力の国力の大きさを思い知り、その影響下に収まって行くことになるだろう」ということなのだ。
■「中国支配下の平和」を求める元防大教授
―――南海問題は釣魚島問題よりも平和的に解決される可能性がある。なぜなら中国はASEANとの間で「南支那海行動宣言」を採択しているからだ。中国と日本も釣魚島問題で規則を制定し、平和解決を図るべきだ。
孫崎は何を寝ぼけたことを言っているのだろうか。領有権の平和的解決に向けた「南支那海行動宣言」(二〇〇二年)が、中国のために形骸化されつつある実態を知らずに言っているのか。
中国はこの海域で武力恫喝を繰り返し、さらには「核心的利益」と位置づけで武力行使による海域の支配権確立の決意を表明しているのである。
さらには「宣言」で謳われた、法的拘束力を持つ「南支那海行動規範」の策定を事実上拒否しているではないか。
七月十二日から開催された東アジアサミットでも日米などから策定促進の声明が出されたが、それにも反撥した。
また同月二十四日には、スプラトリー諸島(南沙諸島)、パラセル諸島(西沙諸島)、マックルズフィールド堆(中沙諸島)を管轄する三沙市を設置。これに先立ち軍の三沙警備区まで設け、軍事力で周辺諸国を威圧しようとしている。
もっとも「南海問題は釣魚島問題よりも平和的に解決される可能性がある」のは事実かも知れない。
なぜなら中国にとって南支那海での覇権確立が、東支那海でのそれよりより容易と見られるからだ。
このように、孫崎の言う「平和」とは「中国支配下の平和」なのである。
環球時報の取材を受ける孫崎。日本人としての良識を捨てた人間の顔
がこれだ
このような中国の代弁者が、二〇〇二年から防衛大学校教授を務めていたと言うのも驚きであるが(〇九年に退官)、今後この人物の言論には注目した方がいい。
それは誤った言論を弄させないためと言うだけではなく、中国に迎合するものの言論、心理などを知る上で格好のサンプルとなるからだ。
そしてもはや言うまでもなく、中国が日本に対して何を求めているかも、この人物の発言を分析すればわかりやすい。
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