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防潮堤の復旧工事6割で遅れ 岩手
12月25日 5時52分

防潮堤の復旧工事6割で遅れ 岩手
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東日本大震災の津波で壊れ、今年度中に復旧工事を始める計画だった岩手県沿岸の防潮堤のおよそ6割で、用地の取得が難航していることなどを理由に、年度内の着工が難しくなっていることが分かりました。

岩手県の沿岸では、去年の津波でおよそ76キロの防潮堤のうち63キロが壊れ、県では、平成28年3月までにすべての防潮堤を復旧させる方針を示しています。
しかし、県が今年度中に復旧工事を始める予定にしていた88か所の防潮堤のうち、およそ6割に当たる少なくとも52か所で、年度内の着工が難しくなっていることが分かりました。
この背景には、防潮堤の設計に予想以上の時間がかかっていることに加え、防潮堤を震災前より高くするのに伴って底辺の幅も広がって新たな用地が必要になりますが、地権者が死亡したり、転居していたりして用地の取得が難航していることなどがあります。
岩手県沿岸では、今月7日をはじめことしに入って3度、津波注意報が発令されていて、復旧工事の遅れに懸念が強まっています。
陸前高田市で壊れたままの防潮堤の近くに住む77歳の女性は「東日本震災よりも大きな津波に襲われる可能性もあるのだから、1日も早く防潮堤を直してほしい」と話していました。
県や市町村は、国に対して、民間の土地を取得する際の手続きの簡素化などを求めていくことにしています。

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