- [PR]
政治
【衆院選2012 和歌山】情勢 3区 民主空白で二階氏に2新人挑む
「大物議員との戦いに挑ませていただくことになった。みなさんの熱い思いがあれば、和歌山3区は必ず立て直せる」-。11月22日の県庁での立候補表明会見から3日後、有田市内のホームセンター前で日本維新の会新人の山下大輔氏の訴えが響いた。
公認内定は会見の数日前。しかも打診された戦いの舞台は、県議としての地盤だった1区・和歌山市でも、出身地の海南市を含む2区でもなく、10期目を目指す自民前職の二階俊博氏が相手の3区だった。
山下氏は「金も地盤も組織もない戦い」としながらも、後援会関係者の紹介を受けて精力的にあいさつ回りを続け、連日街頭で統治機構の改革による自立した地方の実現を訴えて「今までのやり方では駄目だと気付かなければ」「紀南の再生が和歌山、そして日本の再生につながる」と声をからす。懇意にしている首長や地方議員もいるといい、「水面下で応援してもらえたら」と期待する。
大臣や党の要職を歴任し3区で強固な地盤を誇る二階氏だが、前回は追い風に乗った民主候補に約1万5千票差にまで迫られた。その民主は、前職の玉置公良氏が突然不出馬を表明し、時間切れで候補者の擁立を断念。玉置氏が前回獲得した10万余りの票の行方が焦点となる。
だが、二階氏の陣営に「風」を気にするそぶりはなく、狙うのはあくまで「圧勝」。山下氏の存在についても「相手にしていない」と言い切る。
すでに支持者に広がる政権奪還への期待。選挙区内に張り巡らせた後援会組織がそれぞれ得票を競い合うように地域内をくまなく回って票を固め、二階氏本人は県内の他の選挙区や全国の自民候補への応援も見据える。
二階氏が中心となってまとめた10年で200兆円の公共投資をうたう国土強靱化政策についても、陣営幹部は「有権者の理解は高まっている」と自信を見せている。
共産新人の原矢寸久氏は反TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や原発反対を鮮明にし、「衰退した和歌山を立て直すために、国策でないがしろにしてきた農林水産業をもう一度よみがえらせなければ」と訴える。
6回目の国政選挙だが、「今までとは手応えが違う」と語り、「維新も民主も右傾化している。そんな政党に日本の未来は任せられない」と力を込める。
◇
■立候補予定者
▽3区(3人)
二階 俊博73 元経済産業相 自前
原 矢寸久61 党県副委員長 共新
山下 大輔45 元県議 維新
関連トピックス
- [PR]
- [PR]