西日本で、当事者の支援活動を続ける関係者も、筆者に、こんなメッセージを寄せてくれた。
「選挙の結果にも怖さを感じますが、こんな選び方をしている有権者たちの感性も怖さを感じます。この先どうなるのか不安ですが、自分のできる範囲でしか動けません」
そう、生活保護基準は引き下げられ、セーフティネットもなくす方向に、この国は進んでいくのかもしれない。
でも、どんな世の中になっても、思い切って声をかけ、みんなで手をつなぎ合わせて、絆を深める。そして、一歩一歩、前へ踏み出していくことが大事なのではないか。
「池上さんみたいに強くなれない」「闘って、何かいいことがあるんですか?」などと、当事者からよく叱られる。でも、そういう自分も弱い人間であるし、実は小心者だったりする。
自民党政権になろうが、非自民党政権であろうが、大切にしなければいけないことはあまり変わらない。自分の生活は、自分で声を上げて、心ある人たちの助けを借りながら、守っていくしかない。
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<お知らせ>
筆者の新刊『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)池上正樹/加藤順子・共著が刊行されました。3.11、 学校管理下で、なぜ74人もの児童たちが、大津波の犠牲になったのか。なぜ、「山へ逃げよう」という児童たちの懸命な訴えが聞き入れられず、校庭に待機し 続けたのか。同書は、十数回に及ぶ情報開示請求や、綿密な遺族や生存者らの取材を基に、これまでひた隠しにされてきた「空白の51分」の悲劇を浮き彫りに していく。