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「引きこもり」するオトナたち
【第133回】 2012年12月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
池上正樹 [ジャーナリスト]

「将来が怖い」と不安がる声が続々
自民党政権誕生に脅える人々の叫び

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 西日本で、当事者の支援活動を続ける関係者も、筆者に、こんなメッセージを寄せてくれた。

 「選挙の結果にも怖さを感じますが、こんな選び方をしている有権者たちの感性も怖さを感じます。この先どうなるのか不安ですが、自分のできる範囲でしか動けません」

 そう、生活保護基準は引き下げられ、セーフティネットもなくす方向に、この国は進んでいくのかもしれない。

 でも、どんな世の中になっても、思い切って声をかけ、みんなで手をつなぎ合わせて、絆を深める。そして、一歩一歩、前へ踏み出していくことが大事なのではないか。

 「池上さんみたいに強くなれない」「闘って、何かいいことがあるんですか?」などと、当事者からよく叱られる。でも、そういう自分も弱い人間であるし、実は小心者だったりする。

 自民党政権になろうが、非自民党政権であろうが、大切にしなければいけないことはあまり変わらない。自分の生活は、自分で声を上げて、心ある人たちの助けを借りながら、守っていくしかない。

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<お知らせ>
筆者の新刊
『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)池上正樹/加藤順子・共著が刊行されました。3.11、 学校管理下で、なぜ74人もの児童たちが、大津波の犠牲になったのか。なぜ、「山へ逃げよう」という児童たちの懸命な訴えが聞き入れられず、校庭に待機し 続けたのか。同書は、十数回に及ぶ情報開示請求や、綿密な遺族や生存者らの取材を基に、これまでひた隠しにされてきた「空白の51分」の悲劇を浮き彫りに していく。

世論調査

質問1 自民党が公約に掲げる「生活保護1割削減」に賛成?反対?



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池上正樹 [ジャーナリスト]

1962年生まれ。大学卒業後、通信社の勤務を経て、フリーに。雑誌やネットメディアなどで、主に「心」や「街」をテーマに執筆。1997年から日本の「ひきこもり」現象を追いかけ始める。東日本大震災後は、被災地に入り、震災と「ひきこもり」の関係を調査。最新刊は『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)。他に『ドキュメント ひきこもり~「長期化」と「高年齢化」の実態~』(宝島社新書)、『ふたたび、ここから~東日本大震災、石巻の人たちの50日間~』(ポプラ社)など。


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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