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阪神・坂井信也オーナー（６４）は２６日、福留孝介外野手（３５）＝前ヤンキース３Ａ＝の獲得を受けて大阪・野田の電鉄本社で報道陣に応対し、来季の優勝を確信したかのような自作の“ポエム”を披露した。
上機嫌で取材に応じていたオーナーが、唐突に詩を詠み上げ始めた。
西の丘に
日が高く昇って
福が留まる
わずか３行、１６文字のごく短いポエムから、虎の総帥の高揚感、胸の高まりが感じ取れる。今オフ補強に成功した西岡、日高、福留の名を見事に織り込んだ作品だった。
「関西になじみのある選手が、頑張ってくれれば」と言葉を続けた坂井オーナー。西岡は大阪桐蔭高出身、日高は前オリックス、福留はＰＬ学園高から日本生命と、３選手とも関西に深い縁がある。球団オーナーが自作のポエムを報道陣に披露するのは前代未聞だが、“関西三銃士”の活躍によって「東」の巨人を打ち倒してほしいという祈りにも似た思いが、坂井オーナーを突き動かしたのだろう。
球団はこの日、福留獲得を正式発表。来年１月上旬に入団会見を行うことも決まった。「バッティングは言うまでもなく、外野守備が素晴らしい。（獲得交渉に）時間がかかったことに対して、多少の批判は耳に入っていますが、能力を発揮できるようにサポートせなアカン」と、全面バックアップを約束した。
「十分ということは絶対にないけど、一応、補強についてはやめておこうというところです」とストーブリーグの“完全優勝”を宣言した坂井オーナー。あとは来季の「福到来」を待つだけだ。
◆坂井オーナーの過去の名言＆珍言
▼０８年１０月２１日 巨人に最大１３ゲーム差を逆転されたＶ逸の責任を取り、電鉄社長としての報酬を１１月分から３か月間、２０％カットすると発表。「（岡田）監督がつらい思いをしていたのに察知できず、サポートできなかった」
▼０９年１１月１９日 球団納会で、翌１０年の寅（とら）年Ｖを厳命。「マグマを爆発させよう」
▼１０年１０月２４日 ストーブリーグを前に「巨人が獲得に動く選手は全部獲りにいく。そう書いといて」と敵意むき出し。
▼１１年６月２１日 ７連勝中（９勝１敗）だった巨人・内海との対戦を前に「もう、負けるころやろ。意識せんでも勝てまっせ」と挑発。実際に同２５日（甲子園）に連勝を止めたが、発言が大きく採り上げられると、真意が伝わってないと釈明し内海に謝罪。
▼１２年７月１６日 甲子園で首位の巨人に完封負けし、１４ゲーム差をつけられた試合後、報道陣に「ついて来んといて」
（2012年12月27日09時10分 スポーツ報知）