大津いじめ:同級生2人を書類送検…県警、暴行容疑など

毎日新聞 2012年12月27日 16時30分(最終更新 12月27日 20時18分)

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、滋賀県警は27日、男子生徒のいじめに関わったとして、当時14歳の同級生2人(いずれも15歳)を暴行、器物損壊、窃盗の疑いで大津地検に書類送検した。刑事罰に問われない当時13歳の同級生(15)も児童相談所に送致した。県警は個別の内容を明らかにしていないが、計13件のいじめ行為を立件した。県警によると、同級生は一部を否認しており、今後、家裁に送致される見通し。

 「男子生徒が自殺の練習をさせられていた」という強要容疑などについては、事実が確認できないとして立件しなかった。自殺といじめの因果関係については「結論を出していない」としたが、県警は近く、いじめの再発防止のために捜査結果を県教委と大津市教委に提供する。

 送検容疑は、昨年9月の体育祭で手足を鉢巻きで縛るなどして男子生徒に暴行するなどしたとされる。県警は13件の送検内容を明かさない理由について「同級生の健全育成のため」と説明している。

 また、男子生徒の自殺後、学校が実施したアンケートに「男子生徒が自殺の練習をさせられていた」という回答があった。一部の生徒は「男子生徒が校舎の窓から落ちる練習をさせられていた」と証言し、県警は強要の疑いで調べたが、違法行為を確認できなかったという。

 県警によると、男子生徒の父親が今年7月、45件の「いじめ行為」について、暴行、器物損壊、強要、恐喝、脅迫、窃盗の六つの容疑で同級生3人を県警に告訴した。県警は計27件に整理・統合して捜査した結果、このうち13件で違法行為の疑いが強いと判断した。

 県警は今年7月、体育祭での暴行の疑いで男子生徒が通う中学校と市教委に異例の家宅捜索をして本格的な捜査に乗り出した。その後、約360人の生徒や卒業生、教職員らから聞き取りを進めた。

 県警はこの日、送検前に父親らに捜査結果を伝えた。県警は、父親からの被害届の受理をためらうなどしたため、捜査の着手が遅れたことを謝罪した。

 また、男子生徒を被害者とする事件とは別に、同校の女性教諭に重傷を負わせたとする傷害の疑いで、同級生3人のうち1人を書類送検した。【村山豪、石川勝義】

 【ことば】大津市の中2男子自殺問題

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