◇東日本大震災復興支援チャリティーサッカー
負傷のため、試合に出場はできなかったものの長友が“応援”で試合を盛り上げた。後半20分すぎ、交代してベンチに退いたDF安田が拡声器、長友が太鼓を持ちゴール裏の応援席の前に出ていく。
「えー。太鼓たたくのは明治大学の応援団の時以来なんで5、6年たたいてませんが、聞いてください」と叫んで、長友は太鼓をたたき始めた。あまりのサプライズにスタンドは大騒ぎ。試合そっちのけで長友の太鼓に合わせて約10分間、応援が繰り広げられた。
「試合には出られなかったんですけど何か力になれることはないかと、試合中に提案して太鼓を用意してもらいました。自分の中ではこの試合は毎回参加したいし、次は試合にも出たい。海岸線を見てきたけど、まだまだ、復興には時間がかかると思った」
試合後の長友はこのチャリティーサッカーの意義を力説した。
太鼓をたたき終えてベンチサイドに戻ると、ゴンのゴールが待っていた。「前のカズさんといい、ゴンさんといい、やっぱりこれまで引っ張ってきた人は違う。神様が最後にゴンさんに取らせてくれたゴールだと思う」と、長友は感動の面持ちだった。 (荒川敬則)
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