学校法人モード学園(大阪市北区)が運営する名古屋医専(名古屋市中村区)が、入学辞退者に「学費は返さない」という条項を設けているのは不当だとして、NPO法人が学園にこの条項を使わないよう求めた訴訟の判決が21日、名古屋地裁であった。片田信宏裁判長は、学園に条項の使用中止を命じた。NPOによると、専門学校に対するこうした条項の使用差し止め命令は初めて。
訴えていたのは、消費者契約法で認められた適格消費者団体・NPO法人あいち消費者被害防止ネットワーク(ACネット)。適格消費者団体は、消費者個人に代わって不当な勧誘・契約条項の差し止め請求を起こすことができる。ACネットは「専門学校への入学金返還を求める消費者にも活用できる判決」と評価した。
名古屋医専はホームページなどに「(納入後の学費は)AO入試、推薦入試、専願での一般・社会人入試および編入学によって入学を許可された場合は理由のいかんにかかわらず返金できません」と載せている。裁判で医専は「専願合格者の入学辞退は信義則違反で損害が生じる」と主張していた。
判決は、名古屋医専では2次募集や欠員募集があることから、「(辞退があっても)代わりの入学者を確保できる」と指摘。条項の使用の中止や、記載のある文書・データの破棄を命じた。
モード学園は「判決の内容を確認中なのでコメントは差し控える」との談話を出した。