サムスンに倒産の危機
欧州委員会は韓国のサムスン電子に対して、最大で罰金1兆5000億円を支払うよう命じる可能性が浮上した。同社が独占的な地位を乱用して、特許をライバル社に使わせないなど、不公正な行為があったと判断したもの。
アップルに特許を使わせないのは不公正
サムスン電子とアップル社はスマートフォン市場を巡りライバル関係にある。両社の訴訟合戦が激化する中、サムスン電子は「公正に供与する」と約束していたライセンスをアップル社には使わせないよう、EU各国で請求を始めた。
問題となっているのは、第三世代携帯電話に用いられている「3G」通信規格に関するもの。今年1月から調査を行ってきた欧州委は、サムスン側の行為を「著作権の乱用」とする暫定的な判断を下した。
トラック何台分? 韓国経済に大ダメージも
最終的に欧州委がサムスン電子の行為を「違法」と判断した場合、最大で年間売り上げの10%にあたる制裁金が科されることもありうる。
2011年度、サムスン電子の売り上げは1490億ドル(約12兆円)となっており、制裁金の上限は1兆2000億円ほどになる。
財閥依存度の高い韓国では、サムスン電子の売り上げは、国内総生産(GDP)の約13%を占めている。制裁金は国家経済にとっても、かなり大きな痛手だ。
ちなみに、同社は米国でアップル社との特許訴訟に敗れ、10億ドルの支払いを求められた際、5セント硬貨をトラック30台に積んで運び込んでいる。

◆SAMSUNG
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