特集ワイド:反省と奮起、民主の2人インタビュー 菅直人元首相/仙谷由人元官房長官

毎日新聞 2012年12月26日 東京夕刊

 うーん、言いたいことはいっぱいあるけれど、政策の議論をしましょうということに尽きる。3年3カ月の民主党政権、短かったといえば短かったですが、かなりの時間でもあります。今度は自民党がこの3年3カ月と比較される。原発に依存しない社会を目指す流れはできましたから、それに逆らうことはできないでしょう。大勝ちしながらも自民党は慎重です。民主党をじっくり見ていたからです。いずれにしろ、政権党は360度から常に批判にさらされるのです。時間がたつにつれ、あの民主党も、ふーふー言いながらも、まあ、よくやってたのかなあとの声が聞けるかもしれません。【聞き手・鈴木琢磨】

仙谷由人氏=中村藍撮影
仙谷由人氏=中村藍撮影

 ◆政治家、政党 コストかけ育てて−−仙谷由人元官房長官

 ◇法律、経済、歴史哲学 学んでなかったリーダー、厳しかった

 −−自身の選挙結果をどう受け止めていますか。

 過去8回の選挙で一番体を使い、選挙カーを降りて走り回ったけれど、半分は時代の風、半分は西日本の「日本維新の会」突風に吹き飛ばされた。「時代の風」とは、メディアポリティクスの中で有権者が雰囲気で動くことが大きいこと。実績があろうとなかろうと吹き飛ばされるときは吹き飛ばされる。さらに私の場合、メディアによる「影の総理」「闇の何とか」とのレッテル張りが相手陣営に利用され、私にとってマイナスに働いた。

 −−反省すべき点はないのですか。

 とにかく個人の力量を超える部分が大きかった。選挙にプラスにはならないけれど、事業仕分けから東電・電力改革まで上出来だと思います。世間は評価してくれないけれど、東日本大震災の被災者生活支援本部を切り盛りすることはあの時点で私以外にはできなかった。遅いとか少ないとかの批判報道ばかりだが、世界のレベルから見れば民主党政権がやった復旧復興は上出来だと思います。

 −−年末の解散・総選挙。予想してましたか?

 この時期に突如選挙をするとも、党首討論で野田首相が言い出すとも思わなかった。違憲状態のままでの選挙はいかがなものかと考え、発言していた。党として準備をしないと選挙は戦えない。もう少し先にしていれば100議席を超えた可能性がある。

 −−「マニフェスト違反」にはどう反論しますか。

 消費税はマニフェスト違反ではない。マニフェストに消費税を上げないと書いていません。政治は時と状況によってマニフェストに書いていないことをやらなければならないこともある。今回は消費税を上げると決めて選挙で問うた。それで国民がダメといえば仕方ない。それくらいの覚悟がないと政治はできない。

 −−菅元首相はかろうじて比例代表当選でした。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

TAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

ふくしまの希望ふくらむプロジェクト

ふくしまの
希望ふくらむプロジェクト

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン