特集ワイド:反省と奮起、民主の2人インタビュー 菅直人元首相/仙谷由人元官房長官

毎日新聞 2012年12月26日 東京夕刊

 野党時代は、やっかいな問題は黙っていればいい。でも政権党になれば、消費税など「後回し」問題に直面せざるをえません。党内で議論が分かれ、亀裂が深まっていく。自民党は党内で大げんかをしながら、いつも最後は一体となる。反対派の口に札束を突っ込んででも、まあ、なんとか、で収める、そういうノウハウを持っていた。青い我々はさすがに札束は使えませんし、たとえ意見が食い違ってもぎりぎり党として成り立たせていく、権力を維持するためのトレーニングができていなかった。

 −−党再生に秘策は?

 徹底的に議論するしかありません。子ども手当がどうだったとか、消費税がどうだったとか、そういう個別政策の議論はあっていい。いいけれど、もっと大きな方向性について議論しなくちゃ。自民党から民主党、そしてまた自民党へ。もう1回、民主党へ戻って初めて政権交代が常態化したことになる。民主党がその柱になりうる政党かどうか、根っこから議論を始めたい。来年の参院選の顔をどうするかとかじゃなくて。腰を落として、考えないと。政党は社会的公共財というのが私の持論なんです。民主主義をより機能させるため、2大政党制をあきらめたくない。

 −−なんだかすごく優等生的ですね。

 そうかなあ。もし150議席残っていたらなんとかなって、57議席だとなんともならない、永田町の力学ではそうかもしれないが、民主党はもう1回、政権を担いうる政党として再生可能だと思っています。3年先なのか、5年先なのか、7年先なのかわからないけれど。日本維新の会など第三極がよほどうまくいっても、2大政党の一翼を担うまでにはあと10年かかる。民主党はまだまだ弱さもあるが、人材がいる。タカ派的な自民党の圧勝に不安を持っておられる有権者は少なくないはず。党外にも呼びかけ、民主党再建へ意見を求めていきたい。民主党の敗北は、われわれだけの体験だけでなく、日本人にとっても初めての体験です。広範な人に参加してほしいのです。

 −−いよいよ安倍晋三自民党政権がスタートします。

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