ニュース
広野町と川内村、来春から独自に甲状腺検査…福島
東京電力福島第一原発事故で避難した住民の帰還が進む福島県の広野町と川内村が、いずれも来春から町村独自に甲状腺検査を実施する。
甲状腺検査は、既に県と県立医大が事故発生当時18歳以下の県民を対象に実施しているが、両町村は「住民の帰還を進めるために、町村独自でも検査することで不安要因を払拭したい」としている。
川内村では、原発事故当時高校生以下だった村民357人が対象で、希望者が受けられる。県などが「20歳以下は2年ごと、21歳以上は5年ごと」としている検査間隔の「中間の年」に実施する。村では若年層の帰村促進が課題で、「間隔が長いという保護者がいる以上、不安の声に応えたい」としている。検査会場は村と郡山市で実施し、村健康アドバイザーの高村昇・長崎大教授を中心に担当する。来年3月にも開始したい考えで、今月26日には村と同市で甲状腺に関する講演・相談会を行う。
広野町では、事故当時19歳以上の人も含めた全町民が対象で、同じく希望者に来年3月頃から始める。町が検査機器を購入し、町内の医院に設置する。町はホールボディーカウンターによる内部被ばく検査も行っており、「不安を解消するために出来る限りの態勢を取りたい」と話す。
一方、県側は、県と県立医大による現行の検査が敬遠されてしまうことを懸念する。県健康管理調査室は「両町村の判断は尊重したい」としながらも、「市町村の検査だけで良いとは考えないでほしい。情報を蓄積して将来の評価につなげるためにも、県の検査はしっかり受けていただきたい」としている。
県内では、浪江町が川内村と同様に県検査の「中間の年」の独自検査を今年7月から実施しており、11月末までに686人が検査を受けた。本宮市も昨年11月末から独自検査を始め、今年11月末までに756人が受けている。
(2012年12月22日 読売新聞)
最新健康ニュース
- 香川県内初「へき地薬局」…さぬき・多和 (12月26日)
- 体質改善薬膳店ガイド 同大生認定関西17か所 (12月26日)
- 浪江町が町民の染色体検査 来年から…福島(12月26日)
- 福島の子供に肥満急増、原発避難で運動不足か (12月26日)
- 原発周辺住民への安定ヨウ素剤配布、平常時から(12月26日)
- 列島ぶるぶる…都心の鶴も凍る (12月25日)
- 宅配すし・サンド食べ…警官16人、食中毒か(12月25日)
- イノシシ肉処理施設は新設したが…セシウム検出 (12月25日)
- 感染経路は?予防法は?…ノロ対策Q&A(12月24日)
- ご注意!来春の花粉飛散「かなり多い」と予測(12月22日)