衆院選:共産と社民、存在感示せず 改憲論議にも影響か

毎日新聞 2012年12月16日 23時45分(最終更新 12月16日 23時55分)

 共産、社民両党は憲法改正反対、原発即時ゼロなどを訴え、2大政党や「第三極」勢力との違いを打ち出そうとしたが、近年の退潮傾向に歯止めをかけるのは難しい状況だ。老舗の護憲政党の衰退は、自民党などが意欲を示す改憲論議にも影響しそうだ。

 共産党の志位和夫委員長は16日夜、NHKの番組で「政策そのものは国民の利益にかなっている。党の地力をもっと付けないといけない。党勢拡大の点では道半ばで衆院選になった」と総括した。

 同党は小選挙区の候補者数を152人に絞り込んだ09年衆院選から方針を転換し、299人を擁立した。小選挙区と比例代表の運動を連動させて票の掘り起こしを図るのが狙いだったが、小選挙区では全敗。比例代表でも改選前の9議席維持が微妙な情勢だ。

 同党は小選挙区比例代表並立制が導入された96年衆院選で26議席を獲得した後、03年、05年、09年はいずれも9議席にとどまっている。今回は18議席への倍増を目指し、民自両党への対決姿勢に加え、第三極も「選挙目当ての離合集散」と厳しく批判してきた。

 しかし、政権批判票の受け皿になることはできなかった。志位体制は当面維持される見通しだが、運動方針の見直しを迫られるのは必至だ。

 社民党も公示前の5議席を大きく下回るのは確実。「元祖・脱原発」や格差是正などを訴えたが、「卒原発」を掲げる日本未来の党の登場で、存在感が薄れた。

 社民党は所属参院議員と合わせて政党要件はかろうじて満たすものの、存続が危うい状況だ。福島瑞穂党首は16日夜の記者会見で「憲法改悪、改正(反対)といっても有権者にはちょっと遠かったかもしれない」と悔しさをにじませた。【佐藤丈一、青木純】

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

TAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

ふくしまの希望ふくらむプロジェクト

ふくしまの
希望ふくらむプロジェクト

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン