東日本大震災:震災がれき、長岡市も試験焼却 新潟市受け入れ分 /新潟
毎日新聞 2012年12月21日 地方版
長岡市は20日、同市の栃尾クリーンセンターで、新潟市が岩手県大槌町から受け入れた震災がれきの試験焼却をした。県内では三条、柏崎両市に次いで3市目。長岡市は焼却灰の放射性物質濃度の検査結果で問題がなければ、来年2月以降に本格焼却を始めたい考えだ。
焼却したがれきは、新潟市が住民の抗議活動で試験焼却を延期した木質系チップ約21トンの一部の約1・5トン。
この日は地元の区長ら15人が立ち会う中、シート上に広げられたがれき表面の5カ所で放射線量を測定。1時間当たり0・05〜0・07マイクロシーベルトで基準値内だった。その後、一般廃棄物27トンが入ったピットに投入。炉に移され、16時間かけて焼却される。
焼却灰は県の放射性物質濃度検査を経て栃尾最終処分場に搬出される。結果が出るまで1カ月かかる予定で、それまでは同センター内に仮置きする。
一方、受け入れに反対する市民団体「栃尾地域・住民の健康と安全な暮らしを守る会」(杵渕衛代表世話人)は同日、森民夫市長あての抗議文と公開質問状を市栃尾支所に提出した。19日のがれき搬入を「だまし討ち的な行為」と非難した。【湯浅聖一】