新潟市「震災がれき焼却当面せず」
市民が江南区施設への搬入阻止

 東日本大震災で被災した岩手県大槌町のがれきの試験焼却を予定する新潟市が、がれきを運び込む予定だった亀田清掃センター(江南区)で26日、焼却に反対する市民約50人がセンター入り口に立ちふさがり、がれきを積んだトラックが約3時間立ち往生した。対応した若林孝副市長は「地元自治会などと協議の場を持つ」としてがれきの搬入と焼却を延期する考えを示した。

 センターに近い亀田59区中島大月自治会は同日午前、がれき焼却は新潟市と地元が結んだ公害防止協定には想定されておらず協定違反だとして、市に焼却の延期を申し入れた。しかし、市は試験焼却をする姿勢を変えなかったため、市民側が反発した。

 若林副市長は反対派市民に対し、27日に搬入を予定していた新田清掃センター(西区)も含めて、試験焼却を「当面しない」と説明。一方で「何とか住民の理解を得ながらがれき受け入れをやっていきたい思いはある」として、今後、協定を締結している地元コミュニティ協議会などと協議の場を設けた上で、再度試験焼却の実施を目指していく考えを示した。

 反対派市民はトラックの到着を予定していた午後5時半前から入り口に立ちふさがり「協定文に盛られていない放射性物質を含むがれきの焼却は認めない」と主張。「全ての焼却物を協定に盛り込むわけではない。試験焼却は中止しない」とする若林副市長ら市幹部と押し問答が繰り返され、一時騒然となった。

 約3時間に及んだやり取りの後、トラックはがれきを仮置きしていた新潟貨物ターミナル(東区)に引き返した。話し合いを終えた若林副市長は報道陣に対し「今後地元と協議し、理解を求めていく」と話した。

 26日は、同センター周辺の住民らでつくる「子どもの健康を守る会@亀田」も20日に提出した分と合わせ1800人分の署名簿を市に提出。焼却期間中に市が安全対策を実施するよう求めた。

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