慰安婦:安世鴻氏、写真展開催を拒否したニコンを提訴

 名古屋市在住の韓国人写真家、安世鴻(アン・セホン)さん(41)=写真=が、カメラメーカー「ニコン」と写真展示施設の使用契約を締結したにもかかわらず、旧日本軍の従軍慰安婦をテーマにした写真展の開催を拒否された問題で、同社に対し損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を起こした、と共同通信が25日報じた。

 共同通信によると、安さんは昨年12月、従軍慰安婦をテーマにした写真展を開くため、ニコンが運営する写真展示施設2カ所の使用契約を締結したが、同社は今年5月、写真展の中止を通告した。安さんは裁判所への仮処分申請を経て、東京では6月から7月にかけ写真展を開催したが、同社はPR活動への協力を拒否した。また同社は9月に大阪で予定されていた写真展の開催も拒否した。

 安さんは東京地裁に提出した訴状で「(ニコン側の介入により)表現行為を十分に行うことができず、写真家としての社会的な評価が著しく低下するとともに、人格権を侵害された」と訴え、ニコン側に対し約1300万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた。安さんは今月26日から来月9日まで、『重重-中国に残された朝鮮人慰安婦写真展』を開催する予定だ。安さんは、中国に居住する旧日本軍の元慰安婦たちをテーマにした写真展を、日本を中心とする世界の主要国で開催してきた。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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