パナソニックの「レッツノート AX2」
パナソニックは、レッツノートシリーズ初のウルトラブック「レッツノート AX2」を10月26日に発売した。レッツノートの特徴である「軽量」「長時間」「頑丈」「高性能」を強化。さらにディスプレーを360度回転できるようにして、ノートパソコンとタブレットの1台2役を実現した。
最新OSのウィンドウズ8を搭載。電源を切らずにバッテリー交換ができる「ホットスワップ機能」を備え、バッテリーパック2個を交換して使えば、15~16時間の連続動作が可能。接続スロットはミニD-Sub×1、HDMI出力×1、USB3.0×2。
CPUの種類やオフィスソフトの有無などによってAX2シリーズは6機種で構成し、価格は16万~25万円。販売目標はシリーズ全体で38万台。
【日経産業地域研究所研究員の視点】
エイスースの「ゼンブック UX21A-K3PF32」をベンチマーク商品として採点した(ベンチマーク商品の概要は下記)
国内の携帯型パソコンの市場はタブレットの需要増とウィンドウズ8の発売で拡大する。パナソニックによると、12.9インチ以下のノートパソコンの2012年販売台数は127万8000台。タブレットの国内出荷台数は2012年に535万台と1.5倍になる。
これまでレッツノートは(1)軽量化技術(2)省電力設計・高性能バッテリー(3)76cm落下、耐100kgfの頑丈設計(4)コンパクトボディーに高性能CPUを搭載した使い勝手の良さ――を特徴としてきた。さらに新しい提案として、(1)頑丈でありながらウルトラブックならではの薄型(2)コンパクトながらコアi7/i5、マルチタッチ、標準コネクターを搭載(3)ウルトラブックでは世界で初めて動作中にバッテリー交換できるホットスワップ機能を搭載(4)11.6型コンパチブルとしては世界最軽量――という特徴を持たせた。
新OSのウィンドウズ8を生かしたマルチタッチのインターフェースを持っている。1動作でタブレットからノートパソコンへ切り替えられる。1台2役のハイブリッド型だ。ビジネスパーソン向けで、オフィスにとどまらず、好きな空間でアイデアを練れる。朝の通勤時間に情報収集し、タブレットとして説得力の高いプレゼンテーションができる。
重さは1.14kg。軽量化するために、シンプルなリングノートスタイルの2軸ヒンジとした。0.5mmのタッチパネルには薄型強化ガラスを採用している。タッチパネルは指10本を一度に認識する。
天板のボンネット構造は従来と同じだが、曲がる部分を階段状にして、さらに奥行き方向で波打ちするようにして強度を維持した。キーボードの部分はマグネシウムとアルミニウムの複合素材を採用した。二つの素材を重ね合わせたボンディング構造だ。さまざまな頑丈試験をしており、動作時の底面方向での76cm動作落下、非動作時の100kgf加圧振動、非動作時の局部加圧試験、ヒンジ耐久試験、キーボード打鍵試験を経ている。
前機種では本体のバッテリーパックが6.5時間、内蔵バッテリーが3時間で、計9.5時間使えた。それに対して、今回の機種は予備バッテリーを持ってホットスワップ機能を使うと、連続16時間使える。
ハイブリッド機能を使いやすくするためにホールドボタンを設けた。ノートPCとして使用するときはパッド機能を手動でオフにする。タブレット使用時にはキーボード/パッド機能が自動的にオフになる。
標準サイズのポートを搭載しており、ケーブルなどの接続にはアダプターがいらない。VGA端子、USB3.0×2で、USBは一つが充電対応だ。HDMI出力端子もある。最小構成で16万円という価格は決して安くはないが、ビジネスパーソンの一部には熱烈なファンもおり、予定の販売数量はこなせそうだ。
価格 | 16万円程度(CF-AX2QEBJR) |
---|---|
販売目標 | 38万台(シリーズ全体) |
発売 | 10月26日 |
【CF-AX2QEBJR】 | |
CPU | i5-3317U(1.7GHz) |
OS | ウィンドウズ8(64ビット) |
メーンメモリー | 4GB |
ディスプレー | 11.6型(解像度1366×768) |
ストレージ | SSD128GB |
ウェブカメラ | 92万画素 |
バッテリー駆動 | 9.5時間(充電4時間) |
大きさ、重さ | 288×194×18mm、1.14kg |
【ベンチマーク商品】
エイスースの「ゼンブック UX21A-K3PF32」。9月22日発売。実売10万円程度。CPUはi5-3317U(1.7GHz)。メーンメモリー4GB。ウィンドウズ7プロ32ビット。ディスプレー11.6型(解像度1366×768)。ストレージはSSD128GB。接続スロットはミニVGA×1、マイクロHDMI出力×1、USB3.0×2。ウェブカメラ92万画素。バッテリー駆動5.2時間、充電2.8時間。大きさ299×196.8×3~17.5mm。重さ1.1kg。
「新製品ウオッチャー」では、日経産業地域研究所が選んだ注目の新製品を、同業他社や販売店の担当者、評論家など3~5人の専門家が評価。新規性など12項目で競合製品(ベンチマーク商品)と比べた優劣を「非常に優れる」(6点)から「同等」(3点)、「非常に劣る」(0点)までの7段階で各専門家が採点し、その平均を算出しています。
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