韓国の鉄道、「世界一安全」はうそだった

KORAIL、事故件数を実際より少なく報告

 韓国鉄道公社(KORAIL)が「鉄道の安全性と定時運行率は世界1位」として提示した統計に重大な誤りがあることが分かり、主務省庁の国土海洋部(省に相当、以下同じ)が調査に乗り出した。

 同部の関係者は25日「KORAILが安全性と定時運行率に関する統計を自社に都合よく誇張・歪曲(わいきょく)したことを突き止め、(KORAIL側に)是正命令を出した」と語った。

 KORAILは今年6月に公営企業の経営評価用に政府へ提出した資料で、鉄道会社団体・国家鉄道連盟(UIC)の統計を引用し、自社が安全性と定時運行率で世界1位を達成したと記載した。

 企画財政部はこの資料を基に、今年実施した「公営企業サービスのグローバル競争力評価」でKORAILを「優秀」と評価した。

 だが、韓国高速鉄道(KTX)の事故が頻発していることなどを踏まえ、国土海洋部がKORAILの資料を再分析したところ、2010年には脱線事故が4件、踏切事故が17件発生したにもかかわらず、KORAILはUICに脱線事故0件、踏切事故8件と報告していたことが明らかになった。定時運行率も、わずか5カ国との比較で世界1位と発表していた。

 これに対し、KORAILは「KTX民営化(競争の導入)が思い通りに進まないため、国土海洋部があら探しをしている。UICの統計年鑑を基に順位を出しただけで、うそではない」と反論している。

崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース