新人賞を受賞し、さらなる活躍を誓う妙義龍=東京都足立区の境川部屋で
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東京中日スポーツ、中日スポーツ制定の第49回(平成24年)大相撲幕内最優秀新人賞に、初場所を西前頭筆頭で迎える妙義龍泰成(26)=本名・宮本泰成、境川=が25日、選考委員の投票で決まった。境川部屋からは岩木山、豪栄道に次いで3人目の受賞。表彰式は来年1月13日の初場所初日中入り前、東京・両国国技館の土俵上で行われる。
夏場所から秋場所で3場所連続の技能賞を獲得した妙義龍。1987年の旭富士以来、25年ぶりとなるこの記録が、飛躍の年であったことを立証している。
昨年九州場所で新入幕すると、今年の九州場所までの7場所で、その3場所連続を含めて4度の技能賞を獲得。押し相撲を技能と評価されたところに妙義龍も驚きと同時に喜びも感じている。
「自分には押ししかないので。相撲は地味だと思ってます。技能賞をいただけると自信にもなります。技能賞って技というイメージでしたが、そのイメージも変わりました」
鋭い出足で先手を奪うと強靱(きょうじん)な下半身を武器に低い姿勢で前に出る。その相撲を貫いて、秋場所には関脇まで駆け上がった。
「上位と対戦するのは楽しいです。思い切りいけますから。負けてクヨクヨしていてもしょうがない。常にいい気分で臨まないと」
きっぷのいい取り口もそうだが、明るく前向きなところも大きな武器となっている。
新人賞を「年間を通しての成績を見て決めていただいたわけですし、みんながみんないただける賞じゃない。すごく光栄で、来年も頑張ろうという気持ちになります」という。
その来年の目標を聞くと、「若くはないですから、三役に復帰すると言ってもしょうがない。関脇で2桁勝たないと。目標は『大関』です」。きっぱりと言い切った。 (岸本隆)
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