
西野嘉之
慶応義塾大学大学院博士課程理工学研究科修了。07年に企業価値検索サービス『Ullet(ユーレット)』を開発。現在は新聞・雑誌などの各媒体で執筆活動を行うなど、多方面で活躍中。

ユーレットとは?
上場企業約4000社の決算書(財務諸表)や関連ニュース、大株主などの情報を、ワンクリックで表示。各企業の財務データをビジュアル的に把握できる、無料のサービスだ。 |
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相場全体が活気づく中、注目浴びるとある企業
先の総選挙後、日経平均が急上昇し10000円を超えた。長らく低迷していた日本経済だが、政権与党が変わる事で、少しは良くなるのではないかという期待感からなのだろうか? まだ、何も成し遂げていないのに、株式市場が期待感だけで反応して急に上がったのだろうか? だとすれば、なおさら日本経済が良くならないと大きなツケを支払う事になるのではないだろうか?
そんな中、株式市場全体が活気づいてきたなと感じて、ユーレットの検索ワードを見てみると、ジャストシステムがランクインしていた。なぜだろうと調べてみると、2013年3月期第2四半期連結累計期間の営業利益、経常利益、四半期純利益が、株式上場以来の最高益となり、5四半期連続で過去最高益を更新したとのこと。なお同社は、タブレットを活用したクラウド型の通信教育サービス「スマイルゼミ」を12月17日から開始した。同社のホームページを見ると、確かに大きく表示されている。これも注目材料のようだ。
株式市場が活気づいた上に、業績も好調ということで注目されたという事なのだろう。今までよりもかなり売買の出来高が増加している。こういった企業は、新政権誕生で活気づく建設業界などとは少し異なる銘柄なのかもしれない。政治とは関係なく、その企業の業績が伸びてきた結果、投資家が興味を持ち株を買うようになったケースだろう。大きな変化のなかで、なぜそのようなことが起きたかを分析すると、実は、今回の変化とは関係ない理由であることもある。
しかし、ジャストシステムがなぜ好調なのかには興味が湧いてくる。最新号のメルマガでは、ジャストシステムの業績好調の儲けのしくみを探っている。
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