九州電力:来夏ボーナス全額カットへ…コスト削減狙い
毎日新聞 2012年12月26日 02時30分
九州電力が、一般社員の13年夏の賞与(ボーナス)を全額カットする方針であることが分かった。電気料金値上げを申請したことに伴うもので、夏の賞与がゼロになれば、九電が創立した1951年以来初めて。
賞与カットは、26日に開かれる経済産業省の「電気料金審査専門委員会」で明らかにする見通し。九電は先月、家庭向けで平均8.51%の電気料金値上げを政府に申請した。その際、社員の年収も現行の平均826万円から13年度は同650万円に21%削減する方針を表明。夏の賞与ゼロはその一環で、これにより、値上げに対する消費者の理解を得たい考えだ。年明けにも労働組合側に提示する方針。役員報酬の平均35%削減は継続する。
九電の12年度(年間)賞与は、業績悪化に伴い、11年度より11万7000円低い年間160万6000円(組合員平均39歳、要求173万円)だった。九電とともに電気料金の値上げ申請した関西電力は、既に来夏の賞与全額カットなどを労組側に提示している。【中山裕司】