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【滋賀】

兼務解消求め決議案 自民、県議会提出へ

 嘉田由紀子知事が日本未来の党の代表を兼務していることに対し、県議会最大会派の自民は二十六日の十一月定例会最終日、嘉田知事に知事職と党役職の兼務解消を求める決議案を提出する。一方、未来の党内でも嘉田知事が示した人事案が小沢一郎氏に近い議員から認められないなど分裂含みの不安を残しており、県と党両方で嘉田氏は厳しい運営を強いられそうだ。

 決議案には、第二会派の民主など他会派も同調するとみられ、可決される公算が大きい。自民は当初、知事職の辞職勧告決議案提出を検討したが、他会派を巻き込み全会一致で議会としての意思表示をすべきだとの意見にまとまり、嘉田知事にいずれかの職務を選択するよう求める結論に達した。

 嘉田知事は二十五日の県庁での取材で、兼務批判に対し「熟慮して、党代表としての役割を大きく減らす。国会運営では共同代表が役割を果たす」と説明。自らが共同代表に残り、社民党出身の阿部知子氏に国政の党務を任せることで負担軽減を図る党役員人事案をあらためて示した。

 嘉田知事の対応に佐野高典議長は「兼務していることには変わりない。国や関係機関に対する要望活動で党代表との肩書がついて回るのは、県益を損ねるのではないか」と苦言を呈した。

 嘉田知事の党役員人事案は、未来の党内からも小沢氏が代表を務めた旧「国民の生活が第一」の議員が「小沢氏を共同代表に」と猛反発しており、対立が際立っている。

 二十四日に東京都内で開かれた両院議員総会では、嘉田知事が阿部氏を共同代表に据えるなど人事案を提示したが、小沢系議員が反対し、小沢氏を共同代表に起用する動議を提出。賛成多数で可決されたものの、嘉田知事側は動議を「当事者の小沢一郎氏が欠席するなかで強行に採決されたもので非民主的」と主張。動議を「受け入れられない」と拒否している。

 嘉田知事はこの日の県庁での取材でも、小沢系議員が取った両院議員総会での手続きに不快感をあらわにした。「小沢氏と連絡が取れない」とも述べた上で、小沢氏を共同代表に据える小沢系議員の主張を受け入れない考えを示し、二十六日の国会の首相指名については人事案の意見一致ができていないことから、自主投票とする方針を説明した。

(梅田歳晴、中尾吟)

 

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