井浦新さんインタビュー

この回では、鳥羽上皇に命じられて歌を詠んだ佐藤義清に怒りを表わしますね?

よりによって「なぜ義清だったのか」というところだと思うんです。共通の趣味を持つ友である義清との時間は、崇徳院にとって聖域だったのでしょう。2人で歌を詠み合って楽しむ時間は、一番大切な時間だったと思います。それなのに、その聖なる空間を鳥羽上皇にも共有されたことを知って嫉妬を抱いたのでしょうね。

崇徳院にとって鳥羽上皇は、絶対的でとても大きな存在だったと思います。今回、嫉妬で火をつけられた義清への怒りが、そのまま鳥羽上皇に対する怒りに変わって行くんじゃないかと思うんです。多分、このシーンは後々に尾を引く大事なシーンになると思います。

崇徳院の怒りをどのように演じたのですか。

声を荒げるというより、また違う表現でお芝居をしました。声を荒げる演技というのは、今後必ず何度か大きいものがやってくるはずです。ですから、この段階で被る様々な虐げをそのまま受けて、そのまま感情に出していたら、きっと崇徳院自体の人物像がぼんやりしてくるだろうなって思ったんです。

今回は、すべてを受け止めていくという気持で崇徳院を演じました。

「天皇」が声を荒げたり、怒鳴ったりするのは想像しづらいですね。

天皇が声を荒げて叫ぶっていうことはイメージしにくいかもしれませんね。でも鳥羽上皇を演じる三上博史さんも、感情がこぼれだしていくシーンで声を荒げるというお芝居をされています。

監督には「自由に転げまわってもらってもいいです」と言われているので、そういうお芝居をする機会があると思います。今後大きな感情の爆発が起きるので、そうなるでしょう。

穏やかで冷静なイメージの崇徳上皇が、今後どうなっていくのか更に興味が湧いてきました。次回、義清との友情にも更なる発展がありそうです。その感情について熱く井浦さんが語ります。

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