猪瀬知事:会見 「リーダーシップ示す」 早くも独自色 /東京
毎日新聞 2012年12月19日 地方版
18日に就任した猪瀬直樹知事(66)が臨んだ最初の記者会見。「東京の歴史や何が問題なのかを理解している」と作家出身知事としての都政運営に自信を示し、自身もかねて愛用しているインターネットを使った広報の強化を掲げるなど、初日から「猪瀬カラー」を随所にのぞかせた。【柳澤一男】
■冒頭説明
石原都政を継承し、かつスピードアップして改革を進めていく。その一つとして積極的な広報が必要。情報開示という言葉はもう古い。今はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の時代。都庁に来て、まず全局でツイッターのアカウントを持つことを指示し、早速準備に入った。これからはいつ首都直下地震が起こるかも分からない。危機管理としてもSNSの活用は当然、必要だ。
■質疑
−−石原慎太郎前知事のリーダーシップの下でやってきたが、自らがトップになり、どう違いを示すのか。
◆リーダーシップを僕が示していく。これからは一つ一つ、石原さんの了解を取らなくても話が進められる。リーダーシップの基になるのは言葉の力、思想があるかないか。オリジナリティーがリーダーシップです。
−−選挙期間中に選管への届け出をしていない名刺型のビラを配布していた。公選法に抵触するとの認識はあったのか?
◆そういう事実については知らない。
−−知事が直接配っているのを見た。
◆ビラをあえて配ったつもりはない。知っている人がいたら渡したりしていたけれど。どの人が知っている人か分からない時もある。
−−選挙を体験して、現行の公選法についてどう考えるか?
◆SNSが使えないというのはおかしい。公選法を改正すべきだと思う。総務省にいずれ直談判に行きたい。
−−教育改革をどう進めていくか。
◆(都立の)中高一貫校が増えたが、さらに小中高一貫校も考えていく必要がある。それから、都立高生が自衛隊や東京消防庁に1カ月くらい体験するといいのだが、(受け入れる)設備がない。今年度から全都立高で学校の宿泊訓練をはじめたが、脳幹を刺激するような生命力、あるいは共感する力や人を助けたいという力を体験的に育てていきたい。
−−少子化対策は?