国際【27年目のベラルーシ チェルノブイリとの戦い】(中)汚染濃度別に農作物栽培+(1/3ページ)(2012.12.24 13:00

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【27年目のベラルーシ チェルノブイリとの戦い】
(中)汚染濃度別に農作物栽培

2012.12.24 13:00 (1/3ページ)
平地が続くベラルーシ。菜種を栽培している農地が広がる(大渡美咲撮影)

平地が続くベラルーシ。菜種を栽培している農地が広がる(大渡美咲撮影)

 2650平方キロ。1986年4月の旧ソ連・チェルノブイリ(現ウクライナ)原発事故による放射能汚染で使用できなくなったベラルーシ国内の農地の総面積だ。国土の約13%、神奈川県がすっぽり入ってしまう広さである。壊滅に瀕(ひん)したベラルーシ農業の生き残りを期して、同国政府が取った措置は汚染状況に応じた農作物の栽培だった。

11ヘクタールごとに区分け

 まず、汚染のひどかった地域で11ヘクタールを1区画として汚染濃度を区分けする「汚染地図」を作製、セシウムやストロンチウムなどの濃度を調べた。

 そのうえで、汚染度が高い地域では食用の野菜を作らないことを徹底し、濃度の高い農地では家畜の飼料用野菜やオイル用の菜種などを作っている。これらは、収穫して最終的に出荷するまでの過程でセシウムなどの濃度を下げる加工も行っている。国、企業、研究機関などによる二重、三重のチェックが行われ、区分けは数年ごとに見直す。

 11月下旬にチェルノブイリ原発と国境を挟んで北側に位置する同国ゴメリ州に向かった福島市の視察団は、州都ゴメリ市の国立放射線学研究所を訪ねた。薬剤散布による放射性物質の除去方法や出荷までの過程で放射性物質がどのように減っていくのかなどを研究する拠点だ。

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