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国際
【27年目のベラルーシ~チェルノブイリとの戦い】(上) 国家予算32年分が復興に
2012.12.23 11:41
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ベラルーシの首都ミンスクから南東へバスで約5時間、延々と続く直線道路の先に同国で2番目に大きいゴメリ州がある。
同州は1986年4月、史上最悪の原発事故を引き起こした旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発が国境をはさんだ南側にあり、最も近い場所でみるとわずか20キロしかない。原発から30キロ圏内は現在も立ち入り禁止。地図から消えた町もある。
東京電力福島第1原発事故後、医療や教育にかかわっている34人で構成された福島市の視察団が当地を訪問したのは11月下旬。車外の気温は日中でも氷点下だった。
汚染地域「今は発展」
「汚染された地域は今、発展している。あのような悲劇があったにもかかわらずだ」。一行のバスに同乗した同州執行委員会チェルノブイリ事故対策局のリシュク・リュドミラ副局長は胸を張った。
原発から約90キロ離れた同州モズィリ地区の場合、事故発生直後、政府から汚染地域に指定されたが、それも今は解除された。同地区の中心・モズィリ市にある大規模国営農場「ソフホーズコンビナート」では年間約4万トンの肉や4500万個の卵を生産。1250人を雇用し、平均収入はミンスクの労働者よりも高いといわれている。
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