皇族と被差別部落
・・・・・・ 歌手のN・Aは東京の部落出身。彼女については非常によく知られている話だが、恋人で人気アイドルだったKの部屋での自殺未遂は、彼女の出生が問題になり、相手の家族が結婚に猛反対したためといわれている。彼女にまつわる事柄については、その事件発生当時から、大阪の片すみの部落でわたしも聞いて知っていたほどだから、全国の部落にかなり知れ渡っている話である。 ・・・・・・・ ・・・・・・・ そして、最後に触れておきたいのは、ある部落出身者が皇族に嫁いでいるという事実だ。皇族と部落が重なっている、まさに日本最大のタブーなので、報道されたことは一度もない。ある関係者からその確証を得て今回、わたしは実地にその部落を見に行ってきた。 何県かということもここでは控えたい。そこは、今は廃れてしまったが、元は有名な城下町。その人の住んでいた場所の裏にひっそりと、忘れ去られたように白山神社が建っている。その周囲は見事にボロボロのバラック様の建物ばかりで、N・Aの出身地であるN地区よりも田舎だけに、そのみすぼらしさはよく目立つ。もちろん未指定地区になっている。ここの出身者が皇族に嫁いだということで、地区指定を見送られたのだ。そのため、行政による環境改善はほとんど入っていない。かつてMと呼ばれたこの地区は、その昔は湿地帯で住みにくいところだったと、明治以前の記録に残されている。 この地域の城跡はここから数キロ離れたところにあるのだが、実際に城があった頃は、この部落の近くまで勢力があった。城の追門跡は、実にこの部落の至近に設置されている。長吏や牢番を代々担当してきたのは部落民だったため、昔の城の近くには被差別部落が置かれることが多かったのだ。 つまり、問題は、皇族ですら、部落民を身内として受け入れているという事実があるということだ。だからこの点に関しては、意外に皇族の方が進歩的といえるのかもしれない。この結婚に関しては、当の皇族本人が強く希望したため、宮内庁をはじめとする周囲も押し切られたとされている。まさに快挙といえる話ではないか。 ・・・・・・・ 「陰湿な差別の中でカムアウトできない『噂真』最後のタブー『部落出身芸能人』」 (ノンフィクションライター上原善広 『噂の眞相』 2004年3月号) う〜む、確かに進歩的で快挙である。いい話だ。 しかし、嫁いだ女性に配慮して、その出身地が被差別部落であることを隠すため、公的資金投入の前提となる地区指定を受けず、その結果、居住環境が悪いまま、というのは、皮肉というか悲劇というか、なんというか・・・。 被差別部落のこと、もっともっと学ぼう。。。 |
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まったけ日記156ーまったけの部落問題入門−
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2008/1/17(木) 午前 0:24 [ fwapy바람꽃風ノ花 ]
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麻生太郎外相が、自民党総裁選に立候補を表明しています。麻生外相が自民党総裁に当選することは日本国総理大臣への就任となります。 かつて、政調会長時代の<FONT SIZE="5" COLOR="black">麻生外相が日本国総理大臣職について「部落差別発言」を行っ
2008/1/17(木) 午前 0:25 [ fwapy바람꽃風ノ花 ]
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第45回長野県部落解放研究集会に参加しました。南信州飯田市での開催ははじめてで、飯田市には被差別部落はないと言われていたが、泣き寝入りをしただけのようだ。教育者大江礒吉は飯田市下殿岡の出身で被差別部落として差別を受けて、たたかった一人だ。差別を無くす運動を広めましょう。
2008/2/21(木) 午後 2:09 [ kasei123123 ]
kaseiさんへ
>被差別部落はないと言われていた
どうやら、そういうところがいくつもあるようですね。そういうところは同和対策事業による改善の手が入っていないため、住環境も昔のままだったりするのでしょう。悲劇です。。。風
2008/2/24(日) 午前 11:07 [ 風(kaze7yoi) ]