いじめ裁判、一審判決を一部変更 名高裁
更新時間:2012-12-25 21:34
娘が自殺したのは中学時代のいじめが原因として母親が学校に対し損害賠償を求めた裁判の控訴審で、名古屋高裁は25日、「自殺はいじめが原因ではない」などとして一審の判決を一部変更する判決を言い渡した。 2006年、高橋美桜子さん(当時16)が自宅マンションから飛び降り自殺をした。母親の典子さんは美桜子さんが中学時代にいじめを受け、それを学校側が放置したことが自殺の原因だとして、中学校を運営する「市邨学園」などを相手取り、損害賠償を求めていた。 一審判決では、いじめと自殺の因果関係を認めていたが、この日、名古屋高裁は、いじめがあったことと学校側の放置により美桜子さんが解離性同一性障害を発症したことは認めたが、「自殺との因果関係は認められない」と一審判決を変更した。 典子さんは会見で、「市邨でのいじめがなければ、亡くなることは決してなかった」「いじめが苦しいと言い続けて亡くなった娘のあの声が名古屋高裁には届いていなかった。そこの部分は大変残念です」と語った。 市邨学園は「判決を重く受け止め、真摯(しんし)に対応致します」とコメントしている。
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