自民党:総務会長に野田聖子氏、政調は高市氏
毎日新聞 2012年12月25日 16時30分(最終更新 12月25日 23時26分)
自民党の安倍晋三総裁(58)は26日召集の特別国会で、衆参両院本会議での首相指名選挙を経て第96代首相に選出される。安倍氏は25日、新政権発足に伴う党役員人事で、政調会長に高市早苗元少子化担当相(51)、総務会長に野田聖子元消費者行政担当相(52)の起用を決定。高村正彦副総裁(70)と石破茂幹事長(55)は留任する。一方、閣僚人事では外相に岸田文雄前国対委員長(55)、農相に宮腰光寛元副農相(62)の起用が内定し、新内閣の骨格がほぼ固まった。
安倍氏は26日、首相に指名された後、直ちに組閣作業に着手。同日中に自民、公明両党連立による第2次安倍内閣が発足する。安倍氏は06〜07年に首相を務めており、今回が2回目。首相再登板は戦後、吉田茂元首相以来、64年ぶり2人目となる。
安倍氏は25日の臨時総務会後、党三役に女性議員を起用した人事について「来年の参院選に勝って初めて中長期的な大きな目標に進んでいくことができる。自民党は変わったと示せる執行部にしたい」と説明。河村建夫選対局長は「選対委員長」に昇格し、執行部は四役体制になった。
国対委員長には鴨下一郎幹事長代理を起用。官房長官に内定している菅義偉幹事長代行の後任には細田博之総務会長を充て、選挙制度改革を担当させる。組織運動本部長には竹下亘元副財務相、広報本部長には小池百合子元防衛相がそれぞれ就任した。また、衆院議院運営委員長に佐田玄一郎元行革担当相が内定した。
◇外相は岸田氏
閣僚人事では、古屋圭司元副経済産業相に拉致問題担当相と国家公安委員長を兼務させる方針。復興相に衆院福島2区選出の根本匠元副内閣相の起用が固まった。外相に内定した岸田氏は安倍、福田両内閣で沖縄・北方担当相を務めた。安倍氏は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題などに対処するため、沖縄の事情に通じている岸田氏の起用を決断した。
26日の首相指名選挙は、衆院では1回目の投票で安倍氏が選出されるが、自公両党で過半数に達しない参院では決選投票になる可能性が高い。その場合も、みんなの党と日本維新の会が白票を投じる方針のため、最終的に安倍氏が指名される見通しだ。【野口武則】