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【埼玉】

液状化対策に3工法 久喜市の検討委提示 実証実験も実施へ

液状化対策の工法などが示された報告会=久喜市で

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 東日本大震災で液状化被害を受けた久喜市南栗橋地区の対策を協議している市液状化対策検討委員会(会長・坂本功東大名誉教授)は二十三日、被災住民らを対象にした中間報告会を栗橋文化会館で開いた。有効な液状化対策として三つの工法を提示。実証実験を行う方針も示した。市は検討委の最終案を待って本年度末か来年度早々に事業計画を策定。住民説明会などを経て、二〇一四年度には対策工事に着手する方針。

 検討委は建築や地質の専門家らで構成し、今年五月から液状化の再発に備えて対策などを協議してきた。

 中間報告会では、対策を取る地盤強度の水準について、東日本大震災で液状化しなかった市内の他地区と同程度とすることを基本に想定。コストなどを考慮し、建物のある宅地では地下水をくみ上げて水位を下げる工法など二案を提示し、建物のない更地では軟弱な地盤を液状化しにくい土などに換える対策を挙げた。地下水の水位を下げると地盤沈下が懸念されることから、来年五月から南栗橋地区で実証実験を行う。

 対策の範囲は今後、追加のボーリング調査などを行い、来年三月末をめどに確定する。

 住民からの質疑で、造成を行った市の責任を問う意見も出たが、市はこれまで通り「計画当時は一般的な対応であり、液状化は予見できなかった」とした。 (石井宏昌)

 

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