再結成プリプリ　ラストライブ　「あっという間の１年半」

　東日本大震災の復興支援を目的に今年１月、１年間限定で１６年ぶりに再結成した５人組の女性ロックバンド「プリンセス　プリンセス」が２３日と２４日、東京ドームで再結成ツアー（全８公演）のファイナルを迎えた。

　女性ロックバンドによる東京ドーム公演は史上初。過去最大規模の夢舞台に立った５人は、クリスマスにぴったりの赤を基調とした衣装で「世界で一番熱い夏」「Ｍ」など全２５曲を披露した。

　残す舞台は、３０日の「日本レコード大賞」と３１日のＮＨＫ「紅白歌合戦」のみ。コンサートとしては２４日が最後となった。ボーカル＆ギターの岸谷香（４５）は万感の思いを口にした。

　「１年半前、もう１回５人で集まって、頑張ってみようと話し合い、それが今日こうして４万５０００人のみんなと私たち５人とこういう形になって目の前に広がっていることが幸せ。感謝と感激の気持ちでいっぱいです」

　久々に楽器を手にし、再結成に向けて岸谷の自宅のスタジオで練習を重ね、ダイエットもした。夏フェスや多数のテレビ番組にも出演。１９８６年にデビューした女性ロックバンドのパイオニアは、今でも輝きと情熱は失っていなかった。

　岸谷は「あっという間の１年半でした」と振り返りつつ、最後の曲「Ｄｉａｍｏｎｄｓ」の場面で「１６年たっても、解散の時と同じくらい大きなダイヤモンドがいっぱい見つかりました」と満足げに語った。

　再度の活動休止が惜しまれるが、４万５０００人の大声援が変わらぬ人気ぶりを証明した。５人はいつかまた、この輝かしい舞台に帰ってくるだろう。岸谷は最後にこう締めくくった。

　「来年からそれぞれ自分の生活に帰っていきます。つらいことがあったときは、皆さんの拍手や声援が力になり、大きく羽ばたいていけると思います。皆さん本当にありがとう。再結成してよかった。またどこかでお会いしましょう！！」