蹴球探訪
J2上位を快走!湘南・チョウ監督(5月9日)
トップ > 中日スポーツ > グランパス > グラニュース一覧 > 12月の記事一覧 > 記事
【グラニュース】来季入団期待のDF2人が激突 牟田、存在感絶大ゴール前に仁王立ち2012年12月25日 紙面から
2人の即戦力DFがプロ入り前に真っ向勝負を演じた。名古屋グランパスに来季入団する福岡大4年の牟田雄祐(22)と阪南大4年の本多勇喜(21)が24日、東京都の味の素フィールド西が丘で行われた「全日本大学サッカー選手権」の準決勝で直接対決。牟田の福岡大が3−1で勝った。1月6日に早大との決勝に臨む牟田は、日本一を手みやげに名古屋の門をくぐると誓った。 闘争心を前面に出す本多に対し、牟田は冷静沈着なプレーで対抗。グランパスの将来を担う2人の大学最後の直接対決は、牟田が主将として引っ張る福岡大が後半の3得点で鮮やかに逆転勝ちした。牟田は「風下の前半は苦しかったですが、ハーフタイムに下を向いているヤツはいなかった」と会心の笑顔だ。 大学ナンバーワンDFの存在感は絶大だった。相手FWに走り負けないスピードと、高さのあるヘディングでゴール前に仁王立ち。ボールを持っていないときでも、身ぶり手ぶりでチームメートを鼓舞し続けた。後半半ばにはセットプレーからシュートを決めたが、これは味方の反則で幻に。見せ場もつくり、視察したグランパスの久米GMは「牟田も本多も持ち味を出している。楽しみだね」とニコニコ顔だった。 今年の福岡大は牟田のチーム。乾真寛監督の絶対的な信頼を受け、練習中は指揮官さながらにチームメートをしかり飛ばす。7月の総理大臣杯で優勝した阪南大に2回戦でPK戦負けすると、牟田は選手だけでミーティングを何度も開き、敗因をとことん突き詰めた。 「いいときは何も言わなくていい。チームが悪いときこそ、自分に何ができるのかを考えてきた」と牟田は言う。主将のリーダーシップなくして、阪南大への“リベンジ”はかなわなかった。 試合後、牟田は敗れて肩を落とす本多に歩み寄り、健闘をたたえ合った。「ここまできたら、応援してくれる方々のためにも絶対勝ちたい。本多の気持ちも背負って戦います」。1月末にはグランパスの牟田として始動する。あと1勝で手に入る大学王者の称号は、最高の“景気づけ”になりそうだ。 (木村尚公) ◆本多、驚異の跳躍力で空中戦は圧倒本多には残酷な大学ラストゲームになった。後半14分、福岡大のロングスローをクリアしようと競り合った際に反則を取られ、これが同点のPKに直結。チームは直後に2失点して敗れた。本多は「あれが反則だとは…。PKの1失点で止められなかったのも悔しい」と残念そうに語った。 本職の左サイドバックではなく、チーム事情でセンターバックで出場。驚異的なジャンプ力で空中戦はことごとく制した。大器の片りんは存分に示した。「4年間、苦しい時期もありましたが、自分なりに成長できた」と大学生活を総括した。 牟田とはグランパスでチームメートになる。本多は「自分が負けているとは思わない。刺激し合っていけたら」。現段階では激しい争奪戦の末にプロ入りする牟田の方が評価は上だが、実力次第でいくらでも立場は変わる。 (木村尚公) 【牟田雄祐(むた・ゆうすけ)】 1990(平成2)年9月22日生まれ。福岡県出身の22歳。186センチ、82キロ。筑陽学園高から福岡大に進み、今季は主将。ヘディングの強さと足元の技術を兼ね備えたセンターバックで、昨年U−22日本代表の合宿にも招集された。 【本多勇喜(ほんだ・ゆうき)】 1991(平成3)年1月2日生まれ。愛知県一宮市出身の21歳。173センチ、65キロ。岐阜VAMOSからグランパスU−18を経て阪南大へ。今年7月の総理大臣杯で11年ぶり優勝の原動力となった。身体能力に優れた左利き。 PR情報
おすすめサイトads by adingo
|
|