北朝鮮「日本の右傾化深刻」 衆院選・自民圧勝に初言及

2012.12.25 07:42

 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞(電子版)は24日、自民党が圧勝した衆院選について「日本の右傾化、軍国化が深刻な段階に達し、日本のアジア再侵略が目前の現実に迫っている」とする解説記事を掲載した。北朝鮮メディアが衆院選の結果に言及するのは初めて。

 記事は自民党の安倍晋三総裁を「極右分子として広く知られる」と紹介。自衛隊の国防軍への名称変更や憲法改正、集団的自衛権の行使、日米同盟強化に関する公約が「多くの国の警戒感を呼んでいる」とし、「特に憂慮されるのは日本を軍国主義に追いやる勢力が多くの票を集めたことだ」と論じた。

 北朝鮮は20日、韓国の与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)氏の大統領選当選について、名前も挙げずに報じた。日韓で相次ぎ保守系が選挙を制し、日米韓の北朝鮮包囲網が強化されることへの警戒感をにじませている。